
メダカの水槽を観察していたら、いきなり岩陰にメダカの卵が産み付けてあったり、稚魚が泳いでいるのを見かけてビックリしたことはありませんか?

私が初めてメダカの稚魚を見つけた時は、ホントどうしていいかわかりませんでした。

慌ててメダカの稚魚をスポイトで吸ってコップに入れましたが、結局うまく育てられずに死なせてしましました。

産まれたてのメダカの稚魚・針子を元気に育てるには、どのように飼育したら良いのでしょうか?

そこで今回は、メダカの稚魚(針子)の生存率を高める飼育方法について解説をさせていただきます。
みなさまは、メダカの稚魚を育てた経験はありますか?
メダカの稚魚を育てることは、メダカ飼育の楽しみの中でも、大きなウェイトを占める大イベントですよね。
私もメダカの飼育を始めたばかりの頃、メダカの稚魚や針子飼育がうまくいかずに、何シーズンも失敗を繰り返しました。
頑張って飼育しているのに、なかなかメダカの稚魚が元気に育ってくれないと、凄く悲しくて苦しくて、とても悩んでしまいますよね。
簡単そうに思えるメダカの孵化から稚魚までの飼育。
実は、メダカを卵から成魚までしっかり育てるためには、最低限の知識とテクニックが必要です。
今回は、初心者のみなさまが悩まないでいいように、メダカの稚魚を元気に大きくするための飼育方法を解説させていただきます。
- 1 結論|メダカの卵から針子・稚魚まで元気に育てるポイント
- 2 メダカの卵が孵化するまでの管理方法
- 3 メダカの稚魚が1cm以上に育たないと越冬は難しい
- 4 メダカの共食いの防止にホテイソウや産卵床を使って成魚から卵を隔離することが大切
- 5 メダカの稚魚の飼育水槽にはホームセンターでも通販でも買えるわけぷかがおすすめ
- 6 メダカの稚魚・針子の成長過程・サイズ毎の飼育方法について
- 7 メダカの稚魚の屋外飼育(外飼い)のメリットとデメリット
- 8 メダカの稚魚の室内飼育のメリットとデメリット
- 9 メダカの針子の餓死を防ぐために必要なこと
- 10 メダカ水槽へエアレーションを行うメリットとデメリットについて
- 11 メダカ稚魚・針子飼育に最適な水温とは
- 12 生存率を高めるためのメダカ(稚魚・針子含む)の共食い対策
- 13 メダカ(稚魚・針子含む)の飼育水槽の選び方について
- 14 メダカの稚魚(針子)の害虫対策について
- 15 メダカの針子・稚魚の育て方でよくある質問
- 16 まとめ|メダカの針子・稚魚を元気に育てるポイント
- 17 最後に
結論|メダカの卵から針子・稚魚まで元気に育てるポイント
メダカの卵が孵化するまでの管理方法
メダカの卵を採卵したら、親メダカとは別の容器へ移します。親と同じ水槽に残していると、卵や孵化したばかりの針子が食べられる可能性があるためです。
採卵後は、卵同士をできるだけ離し、白く濁った卵や水カビが付いた卵がないかを毎日確認します。
孵化までに確認したい4つのポイント卵が塊になっていると、一つの卵に発生した水カビが周囲の卵へ広がりやすくなります。
透明感がなく白く濁った卵や、柔らかく簡単につぶれる卵は、未受精卵や成長が止まった卵の可能性があります。
卵の色、水カビ、発眼の有無、水の汚れを確認します。
水道水やメチレンブルーで卵を管理している場合は、孵化した針子をカルキの抜けた飼育水へ移して育てます。
メダカの卵は、水温と経過日数を掛けた積算温度が250℃前後になる頃に孵化するのが一つの目安です。水温25℃で管理している場合は、約10日が目安になります。
ただし、実際の孵化日数は、水温の変化、品種、卵の状態によって前後します。日数だけで判断せず、卵の中に目や体が見えているかも観察してください。
メダカの稚魚が1cm以上に育たないと越冬は難しい

メダカの産卵は、水温が20℃を超えるようになる5月頃から、水温が下がりだす10月頃まで見られます。
ただし、メダカの稚魚が健康に冬を越す目安として、8月末で採卵を止めるのが一般的となっております。
8月末に採卵できれば10月~11月には1cmを超えてくるので、寒い期間の越冬も安心です。
🐟 秋生まれの稚魚を冬までに育てる方へ
水温の低下に合わせて餌の量を調整し、冬越しする場所と容器も早めに決めておきましょう。
詳しいメダカの産卵方法と卵の増やし方については、以下の記事をご確認ください。
メダカの卵が少ない、急に産卵しなくなったという場合は、親魚の相性だけでなく、日照時間、水温、水質、餌、飼育密度、産卵床の有無など、複数の条件を確認する必要があります。
特に梅雨から夏にかけては、長雨や急な水温変化、水質悪化によって親メダカの体力が落ち、産卵が止まることがあります。卵をたくさん採りたいときほど、産卵だけを急がせず、親魚が健康に過ごせる環境を整えることが大切です。
記事では、産卵に必要な日照時間と水温、適切な飼育密度、産卵床の設置、水質悪化への対策、栄養価の高い餌の与え方など、産卵数を増やすために確認したい7つのポイントを詳しく解説しています。
メダカの卵が少ない原因と産卵数を増やす7つの方法を見るメダカの共食いの防止にホテイソウや産卵床を使って成魚から卵を隔離することが大切
ショッキングだと思いますが、メダカは共食いをする生き物です。
ですから、メダカの卵や稚魚を成魚と同じ水槽で育てると、殆どの針子が成魚に食べられてしまいます。
稀に水槽中にホテイアオイなどをいれておくと、メダカの針子がホテイ草の根の中に隠れながら生き残ることもあります。
しかし、殆どの稚魚は親メダカに捕食されてしまうので、メダカの稚魚の生存率を高めたい場合には、メダカの稚魚・針子を成魚から隔離して育てる必要があります。
具体的には、卵の段階で親メダカから隔離して、稚魚が1.5㎝程度に大きく育つまで、しっかり守りながら育ててあげる必要があります。

メダカの卵の隔離には、このようなメダカの産卵床を活用すると簡単です。

あっ!

最後にも書いてますが、水槽の傍で市販の殺虫剤を使用すると、殺中剤が水槽の水に溶けて込んでメダカが死んでしまいます。

メダカに殺虫剤は危険なので注意してくださいね。
室内でメダカや稚魚・針子を飼育される方は、ワンプッシュ〇〇みたいな殺虫剤の使用は絶対禁止です!!
メダカの稚魚の飼育水槽にはホームセンターでも通販でも買えるわけぷかがおすすめ

メダカの針子の最初の飼育水槽に悩んだら、大きな水槽へ浮かせて使える”わけぷか”がおすすめです!
”わけぷか”は大きな水槽に浮かせて使うタイプの隔離型の飼育水槽です。
メダカ飼育に使う水槽は、大型で水量が多いほど飼育水が汚れにくいので安心ですよね。
NVボックスの22Lサイズなら、わけぷかが綺麗に4個収まるので、セットで購入すると使いやすいです。
私も選別中の品種のメダカを累代するときには、便利なわけぷかを愛用中です。
メダカの稚魚・針子の成長過程・サイズ毎の飼育方法について

ここからは、メダカの稚魚の成長過程について、体長と孵化後の日数で分けて解説していきます。
メダカの卵が孵化してから最初の3日間の針子の育て方
一般的に孵化から孵化後2週間の稚魚を『針子』と呼びます。
孵化から3日間、針子はお腹にぶら下がったヨークサックと呼ばれる栄養袋の中にある栄養を摂取して生きています。
ですから孵化後3日間の針子は餌を食べません。
孵化後3日目から2週間のメダカの針子の育て方
孵化から2週間目までのメダカの針子は、透明から黒まで体色は様々。
中には黄金の輝きをまとっている針子もいます。
孵化後2週間のメダカの針子は、まつ毛のような体格で泳ぐことがとても苦手で、深く潜ることもできません。
またメダカの針子は口が小さく、大粒の餌を食べることができないため、この時期の針子の死因No.1は餓死です。
メダカは胃袋を持っていない生き物なので、人間のように食い溜めして活動することができません。
胃袋を車のガソリンタンクと思えばイメージしやすいと思います。
メダカはガソリンタンクがない車の様のもので、常に給油しながら生きているイメージです。
そのため、針子たちは今必要な栄養素を今食べる必要があり、常に何か栄養になるものを摂食しながら生活しています。

体も口も小さなメダカの針子たち。
メダカの稚魚へ大人用の餌をすり潰して与える餌やり方法もありますが、稚魚専用の餌は成魚用より粒が細かく、沈みにくく作られています。
泳ぎが苦手な針子は、成魚のように沈んだ餌をつついて食べることができないので、餌が水底に沈んで水を汚さないよう、沈みにくい餌を使うことが大切です。
そう言った理由から、私はメダカの稚魚の餌は、稚魚専用品の使用をおすすめしています。

一般の愛好家の方でしたら、メダカの針子の餓死対策の餌のはゾウリムシが簡単です。
ゾウリムシは殆ど水分で栄養価は低いのですが、メダカの針子が確実に食べれる生き餌なので、メダカの生存率(歩留まり)を高める効果が高い餌といえます。
ゾウリムシは生き餌の中で、断トツに増やし方が簡単な餌なので、初心者の方へおすすめです。
ただし、エビオス錠などを培養餌にしてゾウリムシを育てると、ゾウリムシの培養液中にアンモニアが出るので、必ず濾紙などで水分を濾し取ってからメダカへ与えるようにしてください。
ちなみに、私はメダカの針子の餌にブラインシュリンプをメインに使用しています。
ブラインシュリンプと聞くと難しそうですが、意外に簡単ですよ!

ゾウリムシとブラインシュリンプは、どちらも針子・稚魚の餌として活用できますが、向いている成長段階と役割が異なります。
ゾウリムシは非常に小さく、人工飼料をまだ上手に食べられない孵化直後の針子でも口にしやすい生き餌です。水中を漂いながら生き続けるため、仕事などで一日に何度も餌を与えることが難しい場合の餌切れ対策にも役立ちます。
ペットボトルを使った培養容器の作り方、生茶・エビオス錠・豆乳などを使った増やし方、培養期間、増えないときの原因、培養液を針子の容器へ入れすぎないための安全な与え方まで詳しく解説しています。
針子が少し成長し、ゾウリムシだけでは栄養が足りなくなってきたら、ブラインシュリンプを組み合わせます。孵化したばかりのブラインシュリンプは小さく動きも活発なため、針子や稚魚の食いつきと成長を重視したいときに使いやすい生き餌です。
ブラインシュリンプを安定して孵化させるには、水温、塩分濃度、光、エアレーションなどを整える必要があります。孵化後は塩水をできるだけ飼育容器へ入れないよう、ブラインシュリンプだけを分離して与えることも大切です。
記事では、基本的な孵化方法、必要な塩の量、孵化しないときの原因、ブラインシュリンプの回収方法、針子・稚魚へ与える量と注意点まで詳しく解説しています。
孵化後2週間目からのメダカの稚魚の飼育方法
孵化から2週間が経過すると、呼び名も針子から稚魚(私は幼魚と呼んでいます)に変わり、頭からお腹付近が膨らみを帯びて、見た目が少しづつメダカらしくなり始めます。
元気に泳ぎ、餌もよく食べ安心して育てることができるようになってきます。
順調に育てば、孵化後1カ月で体長1㎝前後まで成長し、徐々に親の水槽に入れることも可能になります。

動画内で使用しているメダカの飼育水槽はこの容器です。

メダカが針子から稚魚と呼べるサイズまで成長したら、オオミジンコやタマミジンコを与えてみましょう!

メダカの稚魚が競うように生き餌を食べて一気に成長してくれますよ。
オオミジンコは栄養価の高い生き餌ですが、孵化から2週間未満の小さな針子には大きすぎて、ほとんど食べられません。
針子に食べられず生き残ったオオミジンコが、グリーンウォーターや生クロレラの入った容器で増えすぎると、排泄物などによって水が汚れ、結果的に針子の生存率を下げる可能性があります。
一方で、体長1cm以上まで成長した稚魚はオオミジンコを積極的に食べられるため、増えすぎを防ぎながら栄養豊富な生き餌として活用できます。小さな針子には、口に入りやすいゾウリムシやタマミジンコなどを選び、成長してからオオミジンコへ切り替える方法が安全です。
記事では、オオミジンコを入れると針子が減るといわれる理由、実際の検証結果、安全に与え始める大きさ、針子と共存しやすい生き餌まで詳しく解説しています。
針子にオオミジンコを与える時期と注意点を見る
成魚に混ぜる際は、稚魚を1匹だけを混ぜてしまうと、成魚から1点集中で追い回され、ストレスで弱ってしまうことがあります。

可能な限りメダカの稚魚は、10匹程度をまとめて成魚に混ぜることをおすすめします。
メダカの稚魚の屋外飼育(外飼い)のメリットとデメリット
屋外で針子を飼育している場合は、水の中に植物プランクトンや動物プランクトンなど餌となる微生物が自然発生し、針子たちは微生物を食べて大きく育っていきます。
そのため、餌不足による餓死のリスクが低いことが屋外飼育の最大のメリットです。
その他、稚魚の餌にもなるグリーンウォーター※1(植物プランクトンが沸いた水)は、濾過バクテリアの生物濾過と複合して、かなりの水の浄化作用を発揮します。

体に日光が当たることで、様々なビタミンを生成することができるので、そういった意味でも屋外は健康に育ちやすい環境と言えます。
※1グリーンウォーターとは屋外に放置した水に植物プランクトンが繁殖し、色が緑色に染まった状態の水を差します。植物プランクトンは水の中の過剰な栄養を吸収し、稚魚のエサにもなるので、メダカの飼育には欠かせない存在です。
反面、屋外は雨の降り込みによる水質の変化、夏場ですと急激な水温上昇、ボウフラなどからの食害など様々なリスクに晒されることがデメリットになります。
ハイポネックスは、植物プランクトンを増やしてグリーンウォーターを培養するための補助として使えます。ただし、メダカや針子を飼育している容器へ直接入れるのではなく、別容器でグリーンウォーターを作ってから利用するのが基本です。
肥料を多く入れれば早く緑色になるわけではありません。入れすぎると、水質悪化や悪臭、植物プランクトンではなく雑菌が増える原因になります。少量から始め、日光、気温、培養期間、水の色やにおいを確認しながら管理することが大切です。
記事では、ハイポネックスでグリーンウォーターが作れる理由、使用する分量の考え方、培養の手順、失敗しやすい原因、メダカへの危険性、濃くなりすぎた場合の対処まで詳しく解説しています。
ハイポネックスでグリーンウォーターを作る方法と注意点を見るメダカの稚魚の室内飼育のメリットとデメリット

室内飼育はメリットデメリットが屋外と真逆になります。
室内は温度変化が小さく、場合によってはヒーターで加温して水温を一定に保つこともできます。
ボウフラなどが発生しにくいので、食害のリスクも低いです。
逆に太陽光が当たらないため、自らビタミンを生成する作用は限定的。
ろ過バクテリアの活性も低く、飼育水が自然にグリーンウォーター化しないため、水質が悪化しやすく、餌にも不自由しがちです。
そのため、室内飼育では餓死と水質悪化が最大の問題になります。

室内のメダカ飼育でも、工夫次第ではグリーンウォーターを作ることができます。ご安心ください!

冬のメダカの室内飼育でも、ご安心ください!
グリーンウォーターは、植物プランクトンを含んだ緑色の飼育水です。針子が少しずつ口にできる餌が水中にある状態を作りやすく、孵化直後の餓死対策や、ミジンコを増やすための水としても活用できます。
ただし、冬や春先の室内では日光が不足し、自然にグリーンウォーターを作ることが難しい場合があります。この記事では、LEDライトと光を反射しやすい白い容器を使い、寒い時期でも室内でグリーンウォーターを作る方法を紹介しています。
できあがったグリーンウォーターを針子へ与える方法だけでなく、濃くなりすぎた場合の調整、水換えの進め方、飼育水として使う前にアンモニアを確認する理由も解説しています。緑色になっていても水質が安全とは限らないため、見た目だけで判断しないことが大切です。
生クロレラを直接使う場合との違いや、室内で使いやすいLED照明、白い水槽を使う理由まで確認できるため、冬場の針子飼育やグリーンウォーター不足に悩んでいる方に役立つ内容です。
冬でも室内でグリーンウォーターを作る方法と針子への与え方を見る最初に述べましたが、メダカの針子は今必要な栄養を今食べる必要があります。
しかし、粉の餌を1日分とか半日分まとめて与えても、すぐに食べれなかった餌は水底に沈み、誰からも食べられることなく水底で腐って飼育水を悪くします。
そのため、粉の餌で育てる場合は、餌を数分間で完食できる量しか与えることができす、針子が1日中食べれる環境を作るためには、数時間おきに餌を与える必要があります。
針子や稚魚は餓死を防ぐためにこまめな餌やりが必要ですが、食べ切れない量を与え続けると、残った餌やフンによって水質悪化が進みます。
水が汚れると針子・稚魚の食欲や泳ぎが落ち、さらに餌が残りやすくなります。それでも同じ量を与え続けると、食べ残しが増えて水質悪化が加速する「負のスパイラル」に入ることがあります。
餌は勢いよく食べている間だけ少量ずつ与え、しばらく残っている餌はスポイトなどで回収してください。餌食いが急に落ちた場合は追加せず、水のにおい、底の汚れ、アンモニアやpH、水温などを確認することが大切です。
餌の食べ残しから水質悪化が進む仕組み、メダカが餌を食べなくなったときの判断、掃除や水換えを始めるタイミング、ポツポツ死を防ぐための餌やり方法を詳しく解説しています。
メダカの餌の食べ残しによる水質悪化と対策を見る
理屈は分かっていても、家事や仕事で忙しいみなさまに、そんなマメな対応は無理ですよね・・・
ですから、室内で針子を元気に育てるために、スピルリナや生クロレラ、ゾウリムシ、ワムシ、ミジンコ、ブラインシュリンプなどの生き餌を使用すると安心です。
生き餌でなくても、屋外で仕上がったグリーンウォーターなどを用いる方法もあります。
ただし、室内にボウフラなどの外敵、プラナリア、貝類の卵など、水槽内で増えてほしくない生物を持込まないように注意する必要があります。
メダカの針子の餓死を防ぐために必要なこと

針子に最適な生き餌については、以下の記事をご確認ください。
先程ご紹介したゾウリムシの他にブラインシュリンプやミジンコも稚魚の餌に最適です。
私はブラインシュリンプをメインに、生後2週間を超えたらオオミジンコを与えています。


写真は針子にブラインシュリンプをあげているところです。
ミジンコとブラインシュリンプは、どちらも針子・稚魚の成長を助ける栄養価の高い生き餌ですが、使いやすい時期や管理方法が異なります。
ミジンコは、自宅で培養できるようになると継続して与えやすく、食べ残されても水中で生き続けるため、粉餌のようにすぐ腐敗しにくい点がメリットです。成長したミジンコから生まれる小さな個体を、稚魚が少しずつ食べられる環境も作れます。
ただし、孵化直後の小さな針子には、ミジンコの種類や大きさによって口に入らないことがあります。培養容器、培養餌、生クロレラの使い方、増えないときや全滅を防ぐ管理方法を確認してから利用してください。
ブラインシュリンプは、卵を塩水で孵化させて与える生き餌です。栄養価が高く、小さな幼生が活発に動くため、針子や稚魚の食いつきと成長を重視したいときに向いています。
孵化には適切な水温と塩分濃度が必要で、孵化後は塩水をできるだけ飼育容器へ入れないよう、ブラインシュリンプだけを回収して与えます。孵化器の作り方、孵化しない原因、与える量まで詳しく解説しています。

ミジンコの培養などに使われるのが生クロレラ。
グリーンウォーターと生クロレラ、見た目は似ていますが、結構違いがあるんです。
稚魚に対する使用方法も違いますので、詳細はこの記事で確認して下さい。

すり潰したスピルリナは消化吸収が良いのでおすすめです。
針子や稚魚を育てるときは、口に入る細かな餌を切らさないことが大切です。グリーンウォーター、生クロレラ、スピルリナは似た緑色の素材ですが、特徴や使い方は同じではありません。
生クロレラは、グリーンウォーターを維持しにくい季節の補助や、ミジンコなどの生き餌を培養する餌として活用できます。ただし、濃縮した生クロレラを飼育水へ直接入れすぎると、沈殿や水質悪化につながるため、使う量には注意が必要です。
スピルリナは、細胞壁が薄く消化吸収されやすいとされ、少し成長した針子や稚魚の栄養補給、体力維持、メダカの色揚げを目的とした餌へ配合できます。粉餌へ混ぜる場合は、入れすぎによる食べ残しや水質悪化を防ぐことも大切です。
生クロレラとスピルリナでは、飼育水や生き餌の培養に使うのか、メダカへ直接与える餌として使うのかで役割が異なります。目的に合わせて使い分けてください。
メダカ水槽へエアレーションを行うメリットとデメリットについて
メダカは水流が苦手で、強い水流の中で生活すると体力を消耗して弱ってしまします。
体が小さな針子であれば尚更で、僅かの水流でも体力を消耗します。
ですから、針子にはエアレーションをしない方も多いようですが、やはりエアレーションなしだと水が傷みやすく短期間での水質悪化が懸念されます。

私はこうやって水流問題を解決しています。
動画のように浮草を入れてあげると、浮草がエアレーションが生み出す水流を止めてくれます。
それに、グリーンウォーター内の植物プランクトンと同様に、浮草が過剰な栄養を吸収して水を浄化してくれるので、水流軽減と合わせて一石二鳥の効果があるんです。

エアレーションには賛否がありますが、この記事では私なりのエアレーションの必要性について解説しています。
メダカは、必ずエアレーションが必要な魚ではありません。水量に余裕があり、飼育数が少なく、水草や水換えによって水質が安定している環境なら、エアレーションなしでも飼育できます。
一方で、夏場の高水温、過密飼育、室内の小さな容器、薬浴・塩浴中、夜間や早朝の酸欠が心配な環境では、弱いエアレーションが役立ちます。水を動かすことで酸素を取り込みやすくし、餌の食べ残しやフンなどの有機物が傷みやすい環境を抑え、ろ過バクテリアが働きやすい状態を作る助けにもなります。
ただし、針子や稚魚は強い水流が負担になります。気泡がわずかに上がる程度へ弱く調整し、針子が流される、水槽の隅へ集まる、同じ場所で泳ぎ続ける場合は水流を弱めてください。
屋外・室内・夏場・針子飼育ごとの判断基準、24時間つけっぱなしにしてよいか、安全な水流の強さ、エアレーションを行う理由を詳しく解説しています。
メダカにエアレーションが必要な環境と安全な強さを見るメダカの稚魚・針子の水換え頻度と量について
いくら小さな針子だけの小型水槽でも、時間が経過すれば水質は悪くなっていきます。
最低でも1週間に1回は1/3~1/2の換水をしてあげてください。
注水を点滴法で優しく行うことで、小さく弱いメダカの稚魚・針子の水温・phショックを抑えることができます。
容器の水量、針子の数、餌の量、エアレーションの有無、グリーンウォーターの状態によって、必要な水換えの頻度は変わります。
水が透明でも、食べ残しや排泄物によって水質が悪化していることがあります。水の見た目だけで判断せず、においや底の汚れも確認してください。
大量の水換えは、水温やpHを急変させ、針子へ負担をかけることがあります。新しい水の温度を合わせ、必要に応じて少量ずつ静かに注いでください。


点滴式の水合わせ容器の作り方と、理想の水換え頻度については以下をご参照ください。
針子や稚魚の水換えは、「何日おきに何%換える」と一律に決められるものではありません。容器の水量、針子の数、餌の量、季節、水温、エアレーションやろ過の有無によって、水が汚れる速さは変わります。
また、新しい水を一度に勢いよく入れると、水温やpHの急変だけでなく、水流そのものが小さな針子の負担になることがあります。点滴式で少しずつ注水すれば、水質の変化を緩やかにしながら、静かに水換えを進められます。
100均の容器やチューブを使って作れる水合わせキットなら、針子・稚魚の水換えだけでなく、新しく迎えたメダカの水合わせにも利用できます。

DIYが苦手な方は、このような水換え用の器具もあります。

メダカの 針子の水換えって、水ごと針子を吸って流してしまいそうで怖いですよね。
私はこの育成メッシュ中に、水の吸い込み口を入れることで、針子の吸い出し事故を防止しています。
魚を掬うネットを使用される方も多いですが、育成メッシュは自分で浮いてくれるので、支える必要がなくとても使いやすいです。


エアレーションや水換えについては、以下の記事を併せてお読みください。
メダカの針子は、孵化後1〜2週間ほどが特に弱く、餌不足だけでなく、水質悪化、水温の急変、酸欠、過密飼育、強すぎる水流など、複数の原因が重なることで生存率が下がります。
歩留まりを上げるためには、特別な裏技を探すよりも、口に入る餌を切らさないこと、水換えを少量ずつ行うこと、飼育密度を上げすぎないこと、毎日針子の泳ぎ方やお腹の状態を観察することが大切です。
針子が減ってから原因を探すのではなく、孵化した直後から「死なない環境」を整えるための餌、水質、水温、エアレーション、飼育容器、過密対策を詳しく解説しています。
メダカの針子の歩留まりを上げる方法を見るメダカ稚魚・針子飼育に最適な水温とは
針子は水温25℃~26℃くらいが最も元気がいいように感じます。
これくらいの水温が維持できると餌食いも良いので、あっと言う間にすくすく育ってくれます。
ただし、水温が高いと水質悪化のリスクが高まるので、水の維持管理にはいっそうの注意が必要です。

水槽以外での水温管理には、このような水温計があると便利です。

室内でヒーターを使った加温飼育と、水質悪化の関連性については以下の記事をご参照ください。
針子や稚魚は体が小さく、成魚よりも水質や水温の変化から影響を受けやすいため、餌だけでなく飼育水の管理も重要です。
特に室内の小さな容器や加温水槽では、水量が少ないことでアンモニアが増えやすく、水温を上げることで有害なアンモニアの割合が高くなる場合があります。食べ残しや排泄物を放置せず、水換えとバクテリアの働きを意識しながら管理してください。
また、ヒーターを使った加温飼育では、単に設定温度を保つだけでなく、足し水や水換えに使う水との温度差にも注意が必要です。水温の急変は針子や稚魚へ負担をかけるため、季節や飼育場所に合わせた水温管理を確認しておくと安心です。
生存率を高めるためのメダカ(稚魚・針子含む)の共食い対策
驚く方も多いと思いますが、メダカは親子でも共食いをする習性があり、それは兄弟も例外ではありません。
同じタイミングで採卵・孵化した兄弟でも個体差で成長にはバラツキがあり、大きく育った個体が小さな個体を追い回したり捕食しますので注意が必要です。

共食いと、餌の取り合いに負ける子が出ないように、定期的に5㎜、1㎝、1.5㎝くらいで水槽をグループ分けしてください。

選別の詳細は、以下の記事をご覧ください。
メダカの針子・稚魚は、同じ時期に孵化しても、飼育容器の広さ、餌の内容と回数、水温、水換え、日光の当たり方、飼育密度によって成長速度に差が出ます。
早く大きく育てることは、弱い針子の時期を短くして生存率を高めたり、親メダカに食べられにくいサイズまで早く成長させたりするうえで役立ちます。一方で、体外光を伸ばしたい品種では、成長を急がせすぎない方がよい場合もあります。
成長に合わせた容器の変更、栄養のある餌、稚魚のサイズ分け、適切な水温と水換えなど、針子・稚魚を早く大きく育てる具体的な方法を詳しくまとめています。
メダカの針子・稚魚の成長速度を速くする飼育方法を見る

稚魚を選別飼育する際に、”わけぷか”と”わけぷか”が4個綺麗に収まるNVボックス22があると、凄く便利です。
メダカ(稚魚・針子含む)の飼育水槽の選び方について
一般的にメダカの飼育は、メダカ1匹あたり1L以上、可能であれば2L位の水量が必要になります。

10匹飼育するのには、水が10L以上入る飼育水槽が必要ってことです。
ただ、メダカの稚魚のうちはその限りではないので、将来的に大型水槽へ引っ越す前提であれば、それなりにメダカの稚魚が過密であっても問題はありません。
メダカの針子は深く潜ることが苦手であること、また水槽へエアレーションをしない飼育では、開口部が広く水中に酸素が溶け込みやすいことなどが大型水槽をおすすめする理由です。


写真の容器は水量13LのNVボックスです。
最近は、白い水槽でメダカを飼育する方が、メダカの体外光やヒレが良く伸びると言われているので、色褪せが心配な赤いメダカの飼育以外は、針子から稚魚の期間は白い水槽で育てることをおすすめします。

メダカの稚魚(針子)の害虫対策について
害虫と言って最初に思い浮かぶのがボウフラだと思います。
一般的なボウフラ対策は、無駄に水を貯めないであったり、ボウフラは銅イオンが苦手なので、水溜まりに10円硬貨を沈めるなどです。
実験をしたことがないので確証はありませんが、ボウフラが死ぬような10円硬貨は怖くてメダカの水槽にも使用していません。
念の為にネットを水槽の上に張るなど対策をしていますが、根本的な解決にはなっていないのが本音です。
トンボもお尻を付けて産卵する種と、上空から卵を撒く種がいるので、ヤゴ対策としてもネットは完ぺきではありません。
屋外の害虫対策は、現状まめな駆除しかないと思います。

メダカの室内飼育では、殺虫灯を使った殺虫機があれば完璧です。

スプレーなど殺虫剤は水に溶け込んで、メダカが死んでしまうから絶対に使用しないでくださいね!
メダカの針子・稚魚の育て方でよくある質問
まとめ|メダカの針子・稚魚を元気に育てるポイント
卵や孵化した針子が食べられないよう、採卵後は別の容器で管理します。
孵化後3日頃から、口に入る細かな餌を少量ずつ与え、餓死と水質悪化の両方を防ぎます。
水換えでは新しい水の温度を合わせ、一度に大量の水を交換せず、針子の様子を確認しながら進めます。
大きな個体による共食いや餌の取り負けを防ぐため、体の大きさに合わせて容器を分けます。
針子飼育では、一度に環境を大きく変えるより、餌を食べているか、水が汚れていないか、泳ぎ方に異常がないかを毎日少しずつ確認することが大切です。
メダカを元気に育てるために必要な餌、水換え、水温、水質など、毎日の飼育管理を初心者にも分かりやすく一冊へまとめています。
Kindle Unlimitedをご利用中の方は、対象期間中は追加料金なしで読めます。

もう死なせない!メダカの突然死・ぽつぽつ死がわかる本
水換えをしているのに、なぜメダカが死んでしまうのか。
水質、餌、容器、季節管理など、初心者が見落としやすい原因を、めだか屋の経験をもとにわかりやすく解説しています。
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最後に
今回はメダカの稚魚(針子)を元気に育てる方法を解説させていただきましたがいかがでしたか?
私もメダカ初心者の頃に、どんどん死んでいく針子を見にがら悲しい思いをしてきました。
頑張っても頑張っても、元気に育ってくれない時って、本当に苦しいですよね。
みなさまには、そんな苦しい思いはして欲しくありません。
この記事が少しでも同じ悩みを持つ方の助けになれば嬉しいです。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
