
メダカの飼い方の素朴な疑問。

つい最近まで、水面を元気に泳いでいたメダカの稚魚や針子たちが、急に水槽の底でじっと動かない時って心配ですよね?

私もメダカ飼育初心者の頃、急に元気だと思っていたメダカたちの泳ぎが悪くなり、稚魚が水槽の底の方で動かなくなったと気にしていたら、

そのままメダカが一匹ずつポツポツ死にはじめて、飼育方法が間違っているのか、飼い方を変えるべきかすごく悩んだ経験があります。

みなさまは、最近まで水槽の中を元気に泳いでいたメダカの稚魚や針子が、急に水槽の底で動かなくなって不安に感じた経験はありませんか?
このような時、メダカの飼い方に何か間違いがあるのでしょうか?
太陽が大好きで水面を泳ぐことが多いメダカ達が、急に黙って水槽の底で動かなくなるのは、様々な理由が考えられます。
ただ、メダカが水槽の底で動かなくなる理由の殆どは、メダカの生死に直結する事が原因である場合が多いので、稚魚が水槽の底で動かない状況を見かけた場合には、飼育方法の面で細心の注意が必要です。

メダカが1日の生活の中で、餌を探しに水槽の底に潜ったり、水面と水槽の底を行き来するのは普通の事です。

みなさまがメダカを飼育する中でも、普通の光景ですよね?

でも、ほとんどのメダカが、水槽の底で全く動かなくなるのは、普通の状況とは言えません。

たとえ泳いでいたとしても、メダカが水槽の底の方にばかりいるのは危険です。
水槽の底は水の流れが悪く淀み、メダカの糞や餌の食べ残しが溜まる場所なので、水槽の中でも最も水質が悪くなりやすい場所です。
ですから、メダカが水槽の底に潜って長時間動かないのは、メダカの体調不良の可能性を含めて、すごく不健康な事なんですよ。
環境が悪いにもかかわらず、メダカが水槽の底に沈んで動けないのだとしたら、それはかなりメダカが弱っているサインかもしれません!
もし、このような状況になったら、メダカの飼い方を変えていく必要があります。
でも、メダカの飼育方法を変えるといっても、どこに気を付けて何を変えたら良いのでしょうか?

今回は、とても危険なメダカが水底に沈んで動かなくなる原因と、その改善策、飼い方のコツなどについて、解説をさせていただきます。


メダカの稚魚や針子が一匹だけ水槽の底に沈んで動かない時の主な原因とは
メダカの稚魚が水槽の底に沈んで動かなくなる飼い方の原因には、以下の理由が考えられます。

あなたの大切なメダカの稚魚が、水槽の底で動かないのは、これが原因かも?
メダカの稚魚や針子が一匹だけ水槽の底で動かない原因とは
①水質が悪化した影響でメダカが弱っている
②餌の不足で栄養不足になり、体力が低下して動けない
③水温が低下してメダカの動きが鈍っている など

写真ではわかりにくいですが、調子が良くて元気なメダカの針子たちは、こんな風に水面に集まって元気に餌を探しています。


メダカの稚魚の体調が悪くなると、こんな風に水槽の底の方で、動かない針子が増えてきます。

メダカの飼育をするうえで、すごく大切な着眼ポイントですよ!

(参考)メダカに最適なエアレーションと空気の量とは

臆病なメダカは、エアレーションの空気の泡が弾ける音さえも怖がります。

環境面で言えば、水槽の上にタオルなどヒラヒラするものがあると、メダカが外敵と誤解して怖がる場合もあります。

メダカを飼育する際には、水槽の上にヒラヒラするものを置かない方が安心です。

これは、メダカの飼い方で基本的なテクニックの一つです。
もしかすると、メダカが水槽の底でジッと動かないのは、水面で弾ける空気の泡の音など、周囲の環境を怖がっているだけかもしれません。
もし、メダカが怯えているだけかな?と思った方は、この記事を読み進める前に、念のためエアレーション弱めるなど、メダカの水槽の周囲の様子をお確かめください。
また、メダカは強い水流を苦手とします。
メダカの健康と、水の傷みを抑えるためにエアレーションは大切ですが、空気の泡も過剰になると、波紋が作る水流がメダカの体力を奪う原因になりますので、ご注意ください。

このように、水面が波紋で荒れるようなエアレーションは良くありません。

エアレーションの方法もメダカの飼い方で大切なコツです。


下の画像のように、満遍なく水草や浮草を浮かべたり、エアチューブを丸めて波紋が作る流れを遮ると、水流を弱めてあげる効果が期待できます。

ただし、産卵時期のメダカの水槽に浮草を浮かべると、浮草に卵を産み付けてしまうので、採卵が大変になります。



エアレーションの必要性と注意点については、以下の記事をご参照ください。

動画くらいの強さが、私がメダカの稚魚や針子に行うエアレーションの強さのイメージです。

冒頭の①~③のメダカが水槽の底に沈む理由の他に、メダカが何か重大な病気に感染している可能性もあります。
最近のメダカと水槽の様子を振り返ってみて、①~③中に該当が見当たらない場合や、1匹だけ様子がおかしいメダカがいる場合などは、病気の感染を疑ってみてください。

メダカが水槽の底に沈んで動かない原因① 水質悪化の影響でメダカが弱っている?

メダカの稚魚は成魚に比べて餌の食べ残しが多く水が汚れやすいのに、水が汚れても稚魚を吸い込む事故が怖くて水換えがしにくいですよね?
だからメダカの稚魚飼育では、成魚に比べてついつい水換えが少なくなりがちです。
そのため、メダカの稚魚を飼育する水槽は、気が付くと水が傷んで水質悪化が進んでいることが多いんです。
あと、針子の生き餌にオオミジンコの導入タイミングが早過ぎると、食べられずに増殖したミジンコの糞で水が傷むことがあります。
メダカの針子の生き残りを飼い方のコツですが、オオミジンコの導入タイミングにはご注意ください。

メダカの稚魚(針子)の水換えのコツ

メダカの針子の飼い方のコツですが、水と一緒に針子を吸い出す事故が怖い時には、育成メッシュを使うといいですよ!

画像のように、育成メッシュの中に、排水ホースを入れて水を吸い出せば、メダカの針子の吸い込み事故がなくて安心です。


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メダカの稚魚は水質悪化に弱いので、様子がおかしいと感じたら、まず原因を特定するためにアンモニア検査をしてください。
そして、針子の調子が悪い原因が、水質悪化なのか餌の不足が原因なのか、水質悪化が原因ならどの程度水の汚染がが進んでいるのかを、適切に把握しないと危険です。
水の汚れ具合の判断を、決して勘だけに頼り過ぎないでください。
そして、検査の結果アンモニアが検出されたら、できるだけ速やかに水換えをしてください。

メダカは我慢強いので水質が悪化していても、数日は平気そうに生活しています。
ですから、我慢しているメダカの様子だけを見て、安易に「メダカが元気そうだから水は仕上がっている」(バクテリアが増えて順調に水が濾過されている)と考えるのは危険なんです。
メダカの飼育経験豊富な方以外は、あまり勘に頼りすぎない方が安全です。

水道水や下水の検査をされるプロの方でも、ちゃんと専用の薬品で水の汚れ具合を確認しています。

勘に頼らず適切に検査をすることを、初心者みたいでカッコ悪いとか、経験不足と恥ずかしがってはいけません!


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アンモニアで汚染が進んだ水槽の水換え方法は、以下の記事を参考にしてください。
一回で大幅に水を換えると、メダカへの負担が大きくなるのですが、逆に少々の水換えで済ませては水換えの効果が期待できません。

丁寧に、でも大胆にが水換えの大原則と思ってください。
水換え時の注水は、メダカに対するphと水温変化によるダメージを抑えるために、点滴式の水合わせ容器を使った優しい注水をおすすめします。
点滴式の水合わせ容器といっても、誰でも簡単にDIYできるので、以下の手作り記事を参照されてチャレンジしてみてください。

私が手作りした点滴式水合わせ容器です。


DIYが苦手な方は、市販の水合わせの道具もあります。

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メダカの稚魚水槽の水質悪化と水換えタイミングの見極め方法とは

水換えをせず同じ水槽で、たくさんの稚魚や針子を育てていると、時間が経つにつれて、徐々に水槽の底を泳ぐメダカの数が増えていくことがあります。
このような場合は、針子の糞や、食べ残した餌が腐って、水質悪化が進んでいることが多いです。
水の汚れに気が付いたら、できるかぎり速やかに1/3程度の水換えと、沈殿物の掃除を行ってください。

体長がわずか数㎜の針子の水換えって、なんだか死んでしまいそうで、怖くて控えがちですもんね・・・

そこが稚魚の水管理の盲点と言いますか、難しさと言いますか・・・
先ほどの稚魚の水換えのコツでおすすめしたように、育成メッシュなどを活用して、稚魚を吸わないよに、水換えをしてあげてください。

ただし、孵化後1週間くらいで、いっぺんに針子が底に潜ってしまうような場合は、稚魚が餌を食べれずに栄養失調で弱っている可能性があります。
孵化後7日~10日目に一気に稚魚の様子が悪くなったら、餌を食べれていない可能性を検証してみてください。

餌が食べれていないからと言って、一回にたくさんの餌を与えたら駄目ですよ。
餌の食べ残しは、水槽の底に沈んで腐って水を汚すので、とても危険なんです。
メダカの餌の食べ残しがどれ程危険なのかについては、以下の記事でご確認いただけます。
メダカの生き餌にゾウリムシを活用する方法とは

メダカの針子の餓死防止には、下の画像のようなゾウリムシが最適です。


ゾウリムシの詳細は、以下のリンクからご確認ください。

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繰り返しになりますが、産まれたての稚魚は、体が小さく体力もないため、水換えを躊躇してしまいがちですよね?
その結果、水換えが不足してしまうことはよくあることです。
私は、毎日スポイトを使って水槽の底のごみを掃除して、水底に沈む稚魚が目立つようになると、点滴式の水換え容器を使用して優しく1/3の水換えを行っています。

この写真のように、点滴式の水合わせ容器を使って、時間を掛けて優しく水を足してあげてください。
足し水する水は、一晩汲み置いて、飼育水槽と水温を同じにしておくことが大切です。
注意点ですが、室内に水を一晩汲み置いたくらいでは、完全にカルキが抜けているとは断言できません。

賛否両論ありますが、私はカルキ抜きの使用をおすすめします。

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グリーンウォーターでメダカを飼育している場合、雨上がりなどに水槽の底に緑色の沈殿物が現れることがあります。
緑色の沈殿物は、雨のの影響でphが変化して、そのショックで死滅した植物プランクトンの死骸です。
植物プランクトンの死骸であっても、長期間放置すると腐って水を汚す原因になります。
もし、沈殿物を見付けたら、早急に吸い出して掃除をしてください。

沈殿物を吸い出す際に、プロホースがあると便利です。

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生き餌のミジンコの活用について

水が汚れてくると、水槽の中で稚魚と一緒に泳がせているミジンコも、数が減ってきます。
もし、ミジンコが減ってきたら、たとえメダカが元気に泳いでいても、速やかに水換えをするようにしてください。
ミジンコも、なんだか虫っぽくてタフそうですが、意外に水質変化や水質悪化に弱い生き物です。
ですから、ミジンコと針子と共生させておくと、水質悪化のの目安になります。
ただし、ミジンコも数が増え過ぎると、糞などで水を汚す存在になるので、メダカの水槽内での増え過ぎにはご注意ください。

ミジンコの増やし方については、以下の記事をご参照ください。
ただし、孵化後2週間未満の針子にオオミジンコ与えると、針子が食べれずにミジンコが爆殖し、増え過ぎたミジンコの糞や死骸が、水質を悪化させる原因になることがあります。
オオミジンコが危険になるケースについての詳細は、以下の記事をご参照ください。

オオミジンコの方が増やしやすく、タマミジンコの方が小さいので早くから与えることができます。

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稚魚が小さくて水換えが不安な時期こそ、バクテリア剤の活用が効果的です。
以下の記事で、バクテリア剤の活用法についてまとめています。
メダカが小さくて水換えがしにくい時期こそ、バクテリアをご活用ください。


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調子がいい稚魚水槽はこんな感じです!

私の飼育場の動画です。

メダカの飼い方の参考になれば幸いです。
殆どのメダカが元気に泳いでいて、全く水槽の底に潜っていないことが、ご確認いただけると思います。

時間帯等によってメダカが水面と水底を上下に泳ぐことはありますが、特に針子の時期はみんな元気に水面を泳ぐ状態が理想です。
餌が過剰になり食べ残しが増えると、急速に水が汚染されていきます。
そのため、市販の粉の餌だけでなくゾウリムシやミジンコなどの生き餌を併用して、餌の食べ残しを最小限に留める工夫が必要です。

クロレラは沈殿して水質を悪くすることもあるので、使い方には注意が必要です。

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メダカの針子が水槽の底に沈んで動かない原因のNO.1は餌不足による体力低下

冒頭で孵化7日~10日くらいでメダカの針子がポツポツと突然死するのは、餌の不足かもと書きました。

意外に思うかもしれませんが、稚魚の死因の第一位は餓死なんですよ!
嘘でしょ?と思う方も多いかもしれません。
ですが、私の経験でも孵化後7日~10日で針子が消えてしまうようなケースは、ほぼ栄養失調です。
もし、そのようなケースに遭遇したら、必ず餌を見直してください。
小さな稚魚は、その特徴がいっそう顕著になります。
ですから、稚魚のうちは少量の餌を何度も与えてあげないと、餓死してしまいます。

でも、1日に何度もメダカに餌を与えることは、日々お仕事や家事で忙しいみなさまには負担が大きいですよね?
そこで活用いただきたいのが、ミジンコやゾウリムシなどの生き餌です。
生き餌は、たとえ食べ残されても水槽の底に沈んで腐ることがないので、傷んで水を汚すことがなく使いやすい餌です。
私は、ミジンコなどの生き餌を多用するので、粉の餌はほとんど使用しません。

以下に、ミジンコの増やし方と、お手軽な採取方法の記事を載せておきますね。


ミジンコなどの生き餌の使い方や増やし方については、以下のリンクにまとめています。

本音で言えば、生き餌は稚魚の生存率を増やす最強餌のブラインシュリンプ一択です!
ブラインシュリンの栄養価は群を抜いており孵化も意外に簡単です。
この機会に是非チャレンジしてみてください。
※ブラインシュリンプは、必要な時に卵から孵化させて与える餌です。
詳細は以下のリンクからご確認ください。

ただ、初心者の方は、手間が少ないという面で、ゾウリムシの使用がお手頃だと思います。

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以下の写真の水槽の中の、オレンジ色の物体がブラインシュリンプです。


これは、実際に私がブラインシュリンプを扱っている動画です!

ご覧いただければ分かりますが、意外に簡単というかお手軽なので、是非お試しください。

以下は、各餌ごとにまとめた記事です。

私なりに生き餌・粉餌についてまとめていますので、是非ご覧ください。

底に沈んで動かない原因 水温が低くて動きが悪くなっている


メダカも寒いと凍えてしまうんだよ。
春先や秋口の寒さが残る時期は、どうしても水温が低くなりがちです。
ヒーターやエアコンを使って水温を高くしてあげるか、しっかり太陽に当てて温める工夫をしてあげてください。

稚魚が元気に活動できる水温の目安は20℃以上と言われています。

稚魚は水温が18℃以下まで下がると、死んでしまうことがあります。
水温管理にはご注意ください。

稚魚飼育で、春先や秋口どうしても水温が維持できない時には、ヒーターの導入も視野に入れてください。

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地域によって気温に差がありますが、ゴールデンウィークを過ぎる頃までは、稚魚水槽の水温を維持する工夫をした方が安心です。
最後に
最初に書きましたが、飼育水槽の底はメダカの糞や微生物の死骸、食べ残された餌が溜まる場所なので、水面に比べて水質が悪くなりがちです。
ですから、メダカの稚魚が水槽の底にばかりいる環境は、稚魚の健康にとって良いとことではありません。
ましてや、稚魚が弱っている可能性があれば尚更危険ですよね。
メダカを育てるなら、少しでも多く成魚へ成長して欲しい気持ちは、誰もが同じだと思います。
せっかく生まれてきた命です。
異常があれば早めに原因を特定し、速やかに飼育環境を回復させ、稚魚が水槽の底に留まることがないように改善をしてあげてください。
この記事がみなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。


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