つい最近まで、水面を元気に泳いでいた稚魚たちが、急に水槽の底でじっと動かなくなったら心配ですよね?
私も初心者の頃、元気だと思っていたのに急に泳ぎが悪くなり、底の方にばかりいると気にしていたら、そのままポツポツ落ち始めて悩んだ経験があります。
元気に泳いでいたメダカの稚魚が、急に水槽の底で動かなくなって不安に思った経験はありませんか?
太陽が大好きなメダカ達が、黙って水底に沈むのには様々な理由が考えられます。
ただ、その理由の殆どが、メダカの生死に直結することが多いので、見かけた場合には細心の注意が必要です。
メダカが1日の生活の中で、餌を探しに潜ったり、水温の影響で水面と水底を行き来するのは普通の事です。
でも、ほとんどのメダカが水底でじっと動かないのは、やっぱり普通ではないんです。
水底は糞や餌の残りが溜まる場所で、水槽の中で最も水質が悪くなりやすい場所です。
ですから、水底にメダカが長時間留まるのは、すごく不健康な事なんです。
それでもメダカが底に沈んでいるのは、もしかするとメダカが弱っているサインかもしれません!
今回は、とても危険なメダカが水底に沈む理由と、その改善策について解説をさせていただきます。
【STEP1】稚魚が水槽の底に沈む主な原因
メダカの稚魚が底に沈む原因は、以下の理由が考えられます。
あなたのメダカの稚魚が水底に潜ってしまうのはこれが原因かも?
①水質の悪化でメダカが弱っている
②餌の不足で体力が低下している
③水温が低下して動きが鈍っている など
臆病なメダカは、エアレーションの泡が弾ける音を怖がります。
もしかしたら周囲の環境を怖がっているだけかもしれません。
記事を読み進める前に、念のためエアレーションを弱めるなど周囲の様子をお確かめください。
また、メダカは強い水流を苦手とします。
過剰なエアレーションは、メダカの体力を奪う原因にもなりますので、ご注意ください。
この位が、私が稚魚に行うエアレーションのイメージです。
①~③の理由の他に、何か重大な病気に感染している可能性があります。
最近の様子を振り返ってみて①~③中に該当が見当たらない場合や、1匹だけ様子がおかしい場合などは、病気の感染を疑ってみてください。
【STEP2】底に沈んで動かない原因 水質悪化でメダカが弱っている?
稚魚は成魚に比べて食べ残しが多く、水が汚れても水換えがしにくいですよね?
だから、ついつい換水が疎かになりがち。
ですから、気が付くと水質悪化が進んでいることが多いんです。
あと、活き餌のオオミジンコの導入が早いと、増殖したミジンコの排泄物で水質が悪化することがあります。
針子を吸い出すのが怖い時には、これを使うといいですよ!
このネットの中に排水パイプを入れて排水すると、稚魚の吸い込み事故がなくて安心です。
特に稚魚は水質変化に弱いので、様子がおかしいと感じたら、まず原因特定のためにアンモニア検査をしてください。
そして、調子が悪い原因が水質悪化なのか、どの程度水質悪化が進んでいるのかを把握しないと危険です。
決して勘だけに頼り過ぎないでください。
そして、もしアンモニアが検出されたら、できるだけ速やかに水換えをしてください。
アンモニアで汚染が進んだ水槽の水替えは、以下の記事を参考にしてください。
水を一気に変えるとメダカへの負担が大きいのですが、反面少々の水替えではあまり効果が期待できません。
また、水替え時の注水は、急激な水質変化を抑えるために、点滴容器の使用をおススメします。
点滴容器の製作は意外に簡単ですから、私の手作り記事もご参照ください。
たくさんの稚魚を同じ容器で育てていると、徐々に底の方を泳ぐ数が増えていくことがあります。
このような場合は、水質悪化が進んでいることが多いです。
餌の食べ残しってとっても危険なんです。
どれ程危険なのかは、以下の記事でご確認いただけます。
産まれたての稚魚(針子)は、体が小さく体力もないため、水替えを躊躇してしまいがちですよね?
その結果、水替えが不足してしまうことはよくあることです。
私は、毎日スポイトを使って水槽の底のごみを掃除して、水底に沈む稚魚が目立つようになると点滴容器を使用して1/3の水替えを行っています。
グリーンウォーターで飼育している場合、底に緑色の沈殿物が出たら植物プランクトンの死骸の可能性が高いです。
植物プランクトンであっても、長期間死骸を放置すると水を汚す原因になります。
もし、沈殿物が出たらしっかり吸って掃除してください。
水が汚れてくると、稚魚と一緒に泳がせているミジンコも数が減ってくるので、もしミジンコが減ってきたら、メダカが元気であっても水替えをするようにしています。
ミジンコの育て方については、以下の記事をご参照ください。
ただし、孵化後2週間未満の針子にオオミジンコ与えるのは注意が必要です。
稚魚が小さくて水替えが不安な時期こそ、ろ過バクテリアの活用が有効です。
以下の記事では、バクテリア剤の活用法についてまとめています。
調子がいい稚魚水槽はこんな感じです!
私の飼育場の動画です。
殆どのメダカが元気に泳いでいて、全く水底に潜っていないことが、ご確認いただけると思います。
餌が過剰になり食べ残しが増えると、急速に水が汚染されていきます。
そのため、市販の粉餌だけでなくゾウリムシやミジンコなどの活き餌を併用して、食べ残しを最小限に留める工夫が必要です。
水質管理については以下の記事をご覧ください。
【STEP3】底に沈んで固まる原因のNO.1は餌の不足で体力が低下している
意外に思うかもしれませんが、稚魚の死因で第一位は餓死なんですよ!
小さな稚魚は、その特徴がいっそう顕著になります。
ですから、稚魚のうちは少量の餌を何度も与えてあげないと、餓死してしまいます。
でも、一日に何度も餌を与えることは、日々お仕事や家事で忙しいみなさまには負担が大きいですよね?
そこで活用いただきたいのが、ミジンコやゾウリムシなどの活き餌です。
活き餌の使い方や増やし方については、以下のリンクにまとめています。
私の本音を言えば、稚魚の生存率を増やす最強餌はブラインシュリンプ一択です!
ブラインシュリンの栄養価は群を抜いており孵化も意外に簡単ですから、この機会に是非チャレンジしてみてください。
※ブラインシュリンプは、必要な時に卵から孵化させて稚魚に餌として与えます。
ただ、手間が少ないという面ではゾウリムシがお手頃だと思います。
これは、実際に私がブラインシュリンプを扱っている動画です!
ご覧いただければ分かりますが、意外に簡単というかお手軽なので、是非お試しください。
以下は餌ごとにまとめた記事です。
私なりに活き餌・粉エサについて書いていますので、是非ご覧ください。
【STEP4】底に沈んで固まる原因 水温が低くて動きが悪くなっている
メダカも寒いと凍えてしまうんだよ。
春先や秋口の寒さが残る時期は、どうしても水温が低くなりがちです。
ヒーターやエアコンを使って水温を高くしてあげるか、しっかり太陽に当てて温める工夫をしてあげてください。
稚魚が元気に活動できる水温の目安は20℃以上と言われています。
稚魚は水温が18℃以下まで下がると、死んでしまうことがあります。
水温管理にはご注意ください。
地域によって気温に差がありますが、ゴールデンウイークを過ぎる頃までは、稚魚水槽の水温を維持する工夫をした方が安心です。
最後に
最初に書きましたが、飼育容器の底は糞や餌の残りが溜まる場所で、水面に比べて水質が悪くなりがちです。
稚魚が水底にばかりいることは、稚魚の健康にとって良いとことではありません。
まして、弱っている可能性があれば尚更ですよね。
ですから、早めに原因を特定し飼育環境を回復させ、稚魚が水槽の底に留まることがないように改善をしてあげてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
針子の飼育容器で悩んだらわけぷかですよね!
わけぷかは大きな容器に浮かせて使うタイプの飼育容器です。
容器が大きい方が飼育水も汚れにくいので安心ですよね。
NVボックスの22リットルサイズなら綺麗に4個収まるし、その他の容器に入れても使いやすいので、私もわけぷか愛用中です。