こんにちは!みなさまメダカの飼育は楽しんでいますか?
ところで、メダカの水換えは、どのくらいの頻度で行うのが適正かご存じですか?
誰もが最初に頭を悩ませる、メダカの水換えですが、正解ってあるのでしょうか?
水換えについて、飼育の本やネットの記事で調べてみると、一般に「水は〇日おきに〇〇%換えてください」って書いていることが多いですよね。
実際、このような水換え方法で十分なのでしょうか?
みなさまは「水換えの量や頻度は、どれくらいが正しいの?」と悩んだ経験はありませんか?
私は、メダカの飼育をはじめたばかりの頃、飼育の本に書いていた「1~2週間おきに、全体の20%を水換え」みたいな記事を、忠実に守って飼育していました。
でも、少し経験を積んでくると『なぜか同じように水換えしてるのに、水槽によって調子に差がでるし、突然メダカの健康状態が崩れる水槽もあるよね・・・』『本当に決まった量の水換えだけでいいのかな?』そんな疑問にぶつかるようになりました。
今は、10年以上飼育経験を重ねてきたお陰で、自分なりに水換えのやり方が確立できてきました。
それでも、より完璧な水換え方法の答えにたどり着くことは、私の生涯の大きな課題の一つです。
今回は、誰もが悩むであろう「水換えの頻度や適切な量」の疑問について、今の私の経験を踏まえて、詳しく解説させていただきます。
いきなり結論ですが水換えは少量を毎日が最適!
いきなり結論ですが、水換えは「毎日少量を」が最適だと思います。
ただし、写真のように優しく水合わせをすることも大前提です。
理由としては
①phや水温の変化によるショックを軽減するために、一回当たりの換水量を抑えたいので毎日少量ずつ換えていく
②アンモニアは、わずか1日でもメダカに害がある量まで増える
③水温が上がるほど、日々水が傷むため(厳密には水の中の有機物が腐る)
④濾過に必要なバクテリアを水と一緒に減らさないため、換える水の量を最小限に留めたい
⑤メダカを飼い始めて1カ月も経過すると、水の中に不要な硝酸塩が溜まりだすので、脱窒(ダッチと読み、貯まった硝酸塩を水換えで捨てる意味)をするために水換えは欠かせない
私が毎日少量の水換えをおすすめする主な理由
私は、毎日少量の水換えを心掛けています。
私が自作したかけ流し式の水換えシステム
私は、毎日少量の水換えの実現のために、外飼いの水槽とビオトープには「かけ流し式の水換えシステム」を作りました。
『ホントなの!?』と、ビックリされる方もいると思いますが、特に暑い時期などは、どんどん水が傷んでいきます。
日々メダカを観察いる方であれば、夏に水換えをせず2日も放置していると、徐々にメダカの泳ぎが悪くなっていくのを実感できると思います。
特に、濾過に必要なバクテリアが増えていない、交換したばかりの新しい水道水を使う場合は、十分にバクテリアが増えてくるまで、毎日の換水を欠かさない方が安心です。
ちゃんと濾過バクテリアを増やして準備していた水槽は別です。
少量の水換えの”少量”ってどれくらいですか?
水換えで換える水の量は、日々異なります。
とは言え、それだけ言われても困ってしまいますよね。
ここから、水換え量の目安をご説明します。
ここを伝えるのが最も難しいのですが、私は以下の2点を水換え量の目安にしています。
①メダカの泳ぎの様子が最高の状態に戻るまで
②エアレーションの泡の泡切れが良くなるまで
特に②の泡切れなどは、初心者の方でも簡単に見分けができると思います。
先程のかけ流しの動画に戻って、一番手前のプラ舟の泡を見てください。
ブクブクとわいたエアレーションの泡が、割れることなく水槽端まで流れているのが分かると思います。
これが、傷み始めた水の典型的な症状です。
成分を分析したわけではありませんが、余分な有機物が増えると、泡が割れにくくなるようです。
繰り返しになりますが、純粋な水は腐りませんが、水を放置すると水の中の有機物が腐っていきます。
先程の①の泳ぎの状態については、下の動画をご覧ください。
私の感覚的な採点で恐縮ですが…
最初の動画は、見た感じ調子が悪いメダカが数匹いますが、私の感覚で元気レベルは80点くらいです。
2番目の動画は、泳ぎが緩慢なので元気レベル30点かな・・
もし2番目の動画のメダカより、メダカ達の泳ぎが悪かったら、水が汚れて危険な状態の可能性があるので、急いで1/3~半分くらいの水換えをしてください。
金魚も同様で、元気レベル100点になると、本当に金魚?と思うくらい元気に泳ぎますよ。
時間を掛けて少量の水換えを繰り返して、メダカの泳ぎと泡切れが回復したら今日の水換えは完了です。
具体的には、全体の1/10くらいの水を桶ですくって捨てて、その分新しい水を足して1時間程度様子を見てください。
それでも元気が戻らなかったら、少し時間を置いて更に1/10換えを繰り返します。
できればphと水温のショックを減らすために、新しい水を入れる際には、点滴式の水合わせを行ってください。
点滴式の水合わせ容器の作り方は、以下の記事でご説明しています。
一度にたくさんの水換えをするとメダカのストレスになるので、1/10の水換えを3回やっても調子が戻らない場合でも、一晩様子を見るようにしてください。
調子が戻らない時には、以下で紹介しているアンモニア検査キットで、水の汚れ具合を確認すると安心です。
メダカは会話ができないので、できるだけ水の汚れを確認するための道具は揃えておくことをおすすめします。
点滴式の水合わせに関して、手作りが苦手な方は、水合わせ用にこちらの道具がおすすめです。
毎日水換えしていた濾過に必要なバクテリアが増えないのではありませんか?
安心してください。
毎日水換えをしていても、水換えが少量であれば徐々にバクテリアは増えていきます。
それに毎日少量の水換えで、水を綺麗に保つことができていれば、必要以上にバクテリアを気にする必要はありません。
十分にバクテリアが増えてくると、一回あたりの水換え量を減らしてもエアレーションの泡切れが良く、メダカも元気な状態を維持できるようになります。
ただ、バクテリアの量を見た目だけで判断するよりも、アンモニア検査薬で検査する方がより確実なので、定期的なアンモニア検査をおすすめします。
アンモニア検査の詳細については、以下をご覧ください。
濾過に必用なバクテリアの不足が気になる方はは、市販のバクテリア液、GEXのサイクルがおすすめです。
私も雨が降り込んだ際に多めの水換えをする時など、”サイクル”を使ってバクテリアを足すようにしています。
本当に毎日少量の水換えだけで大丈夫なんですか?
ココが大切です!
いきなりメダカが調子を崩したり、何度水換えをしても調子が戻らない場合は、水中にかなり有害物質が増えている可能性があります。
そのような場合は、ここまでの話の例外で、一気に半分程度の水換えを行ってください。
毎日少量の水換えをしていても、突然ガクッとメダカの調子が悪くなることがあります。
日々ご自宅の掃除をしていても、お風呂にカビが生えたとか、家具の後ろにホコリが溜まったみたいな感じですかね?
毎日綺麗に掃除をしていても、自然にゴミが貯まっていくので、水槽だって定期的な大掃除が必要です。
大幅な水換えは、メダカのストレスになるだけでなく、水槽の中から濾過に必用なバクテリアが減るなどの弊害があります。
ですが、極端にメダカの調子が悪くなった時には、割り切ってしっかり水換えをしてください。
私たちだってガス漏れなどが起きたら、寒くてストレスになっても換気をしますよね?
それと同じことです。
大切なことは、メダカのストレスにならないように、優しく点滴式などを使って水合わせをすることです。
定期的なphやアンモニア検査の大切さ
私は「ph」や「アンモニア」の濃度を、2週間に1回は確認するよう心掛けています。
といっても、目に見えてメダカの調子が悪くなったら、迷わず検査してくださいね。
それがアンモニア中毒などで、メダカの突然死の事故を起こさないために必要な対策です。
飼育数が多いと、一晩でもこれくらいアンモニアは貯まります。
なぜ水換えを〇日置きに〇〇%水換えって表現するのですか?
ここからは、個人的な意見ですが・・・
一般の愛好家さんが、少量であっても毎日水換えするのは大変ですよね?
それに、冒頭で説明した水の見極め方法には、ある程度の慣れが必要です。
ですから、飼育が初めての方への無難な水換え頻度の目安として「〇日おきに〇〇%水換え」と表現するのだと思います。
熱帯魚のように飼育数があまり増減することが少なく、大型の濾過フィルターを使って飼育する場合は、十分に濾過に必用なバクテリアが増えるので、この水換えの頻度でも問題ないと思います。
ただ、メダカは数が増えやすく、ほぼ大型の濾過フィルターなども使わないので、まめな水換えを行う方が安心です。
私も、店内の水槽は大型の濾過フィルターが作動しているので、毎日までは水換えしません。
濾過フィルターがある水槽は、メダカの調子を見ながら不定期に水換えをしています。
ただ、室内であっても基本の「少量をこまめに水換えする」は、ビオトープや屋外飼育と同様です。
私は、最近の水換えの頻度と、メダカの体調変化を記録するために、写真のように養生テープに水換えの履歴を記録しています。
こうしておくと、放置しすぎた結果のポツポツ死事故の防止や、水槽のリセット候補の判断に活用できます。
メダカの調子が良いと、うっかりの水換え漏れが起きやすいので、油断することなく水換え頻度を管理することが大切です。
最後に
ここまで、私の水換え頻度や量について書かせていただきましたが、いかがでしたか?
最初に書きましたが、私もメダカの飼育を始めたばかりの頃は、〇日ごとに〇〇%の水換えを行っていましたし、飼育経験が少ない方はそれでも仕方がないと思います。
ただ、ある程度メダカの飼育経験を積まれたら、徐々にメダカの様子を見ながら水換をしてみてはいかがでしょうか?
水の汚れやアンモニアの危険度は、水温やphなどで違ってくるので、観察で判断することが大切だと思います。
確かに最初は観察での水換え判断は難しいと思いますが、慣れてくるとメダカの調子が良くなるのを感じることができると思います。
アンモニアの危険度の変化は他の記事で書いていますので、そちらもご確認ください。
この記事が、みなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
もっと水質管理について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。