必死に頑張って採卵して、やっと針子(稚魚)が産まれて一安心。
でも、なんだか最近変化に気が付いてしまいました。
水面ばかり泳いでいた筈の針子たちが、水槽の底の方にばかりを泳いでいるんです。
これって針子が成長した証だって喜んで良いのでしょうか?
それとも、何か危険な兆候のサインなのでしょうか?
今回は、針子(稚魚)が水槽の底に潜る一番大きな理由について、解説をしていきたいと思います。
針子が水槽の底の方にばかり集まっていると危険ですか?
一日の中で、水面を泳いでいたり、餌を探して潜ったりはすることはあると思います。
でも、1日の殆どを底に潜って過ごしているとか、殆どの針子が底に潜ってる場合は、針子が一匹ずつ死んでいくポツポツ死の前兆だという危機感を持ってください。
ほとんどの針子が、水槽の底にばかりいるのは、かなり危険な状況だと思います。
ただでさえ水槽の底は、メダカの糞などが堆積する場所なので、汚れが溜まって水質が悪いんです。
そこに針子が集まっているのは、決して健康的な状況とは言えません。
原因は栄養不足からくる餓死の前兆の可能性
これは、水面付近でブラインシュリンプを追っている稚魚の動画です。
元気な針子の参考に載せました。
孵化後数日は別ですが、水温が20℃以上あるのに針子の動きが悪い、水槽の底に潜っている時間が長いなどの症状は典型的に針子が弱っている症状です。
元気な針子は、水面を泳ぎ回って餌を探し回っています。
そして、ブリーダーのみなさん共通に言われるのが、針子が死んでしまう一番の原因は餓死です。
針子が一匹ずつしんでしまう原因のNo.1が餓死である事実については、私も経験上実感しています。
私は、何年も針子が半分以上落ちて、メダカが増えずに悩んだ時期が長かったです。
でも、ブラインシュリンプを使うようになってから、殆ど針子が死んでしまうのを見たことはありません。
※少しは気が付かない間に見付けれなくなった針子もいるかもしれませんが・・・。
ブラインシュリンプを使用することに執着はしませんが、針子の健康の為には餌が大切であることだけは認識していてください。
以下に、私なりの針子の餌の検証記事のリンクを張らせていただきます。
興味があられる方はご覧ください。
針子(稚魚)に必要な栄養は粉の餌だけで十分ですか?
1日に何回も餌をあげれる環境の方でしたら、市販の粉の餌でも大丈夫だと思います。
ただ、1日に1回とか2回しか餌をあげられない環境の方は、どうしても針子の栄養が不足しがちだと思いますので、ミジンコやゾウリムシなどの、生き餌を併用することおすすめいたします。
私が使っているのはブラインシュリンプですが、タマミジンコやゾウリムシでも高い効果が期待できると思います。
ただし、ゾウリムシは栄養価が低いので、あくまで空腹をさける餓死防止の餌とお考え下さい。
ゾウリムシはこういった、小さな生き物です。
こちらは、育てたミジンコを採取している様子です。
ゾウリムシを培養する際に、エビオス錠などを餌に使うと、培養液にアンモニアが生成されるので、私はおすすめしません。
ゾウリムシを培養するなら、メダカに危険なアンモニアが出にくいキリン生茶をおすすめします。
また、オオミジンコはタイミングを誤ると針子の口に入らずに爆殖して水を汚します。
ですから、小型のタマミジンコなら気にしなくても大丈夫ですが、オオミジンコの場合は、メダカが孵化後2週間以上たって、十分に稚魚と呼べる大きさになってから使用することをおすすめいたします。
水質悪化も稚魚が水槽の底で動かない原因になる
ここまでは栄養不足の解消を中心に解説してきました。
私の経験上、1週間以上水換えをせずに放置した場合や、市販の粉の餌を多用している場合には、水質悪化も稚魚が底で動かない原因に考えられます。
ただし、針子は弱くてphなどの変化にも敏感なので、何度も水換えをしたくはありません。
ですから、本当に水質悪化が原因なのか、できれば水質検査をして正確な状況を確認してください。
その上で、しっかり結果をみて水換えするかどうかの判断をしてください。
無意味な水換えは、針子の負担になりダメージを蓄積させるので注意してください。
本音は、針子は様々なショックに弱いので、孵化して最初の2週間は、あまり水を触りたくありません。
私がおすすめするアンモニア検査薬は1セットで60回検査できます。
60回あれば、私でも半年間は使える計算なので、安全のために1セット常備されてみてはいかがでしょうか?
メダカの針子(稚魚)の水換えのコツ
もし検査の結果アンモニアが検出されたら、悩まずにに水換えをしましょう。
私は、針子が排水ポンプに吸われないように、育成ネットを使って水換えをしています。
こうやって排水してあげるだけで、針子を吸い込む事故が起きないので凄く安心ですよ。
そして、水を注ぐときは点滴式の水合わせ容器を使って優しく注水してあげてください。
以下に、私流の簡単な水合わせ容器の作り方の記事を載せておきます。
手作りが苦手な方は、このような道具を使ってみてください。
最後に
いかがだったでしょうか?
様々なご意見があると思いますので、あくまで私の考えと思って聞いていただければと思います。
私はメダカの針子が弱る原因の大半は栄養失調だと思っています。
確かに水質悪化もあると思いますが、基本的に市販の粉餌を大量投下しない限りは、3日~1週間くらいは水換えなしでも平気だと思っています。
ただ、先ほども申しましたが、薬品を使っての水質検査は結果が確実ですし、見た目で状況の判断するための経験作りにもなりますのでおすすめです。
この記事が、みなさまのお役に立てると嬉しいです。