
みなさまゾウリムシはご存じですか?
ゾウリムシは特に産まれてすぐの稚魚(針子)のエサに最適で、私はゾウリムシに出会ってから、稚魚の歩留り(生き残り率)が飛躍的に向上しました。
もし、稚魚が速く大きくならずにお悩みでしたら、この記事を最後までご覧ください。
メダカの稚魚の死因でNo.1が意外にも餓死ってご存じですか?
私も最初は『No.1は水質悪化でしょ?』って思いましが、実際には餓死No.1だそうです。

栄養面ではブラインシュリンプですが、針子の餓死の予防に一番お手軽なのがゾウリムシなんです。
ミジンコとブラインシュリンプに興味があられる方はご覧ください。

メダカの稚魚は産まれて3日間、お腹に付いたヨークサックから栄養分を吸収して成長します。
そして、3日後から摂食を始めますが、とにかく体が小さいので餌には工夫が必要です。
また、メダカは食いだ貯めができず、常に食べ続けないといけない食性なので、きちんと育てるには、少量の餌を何回も与える必要があります。

粉の餌をたくさんあげたらいいのでは?って思いますよね。
粉餌は食べ残すと水槽の底で腐るので、1回あたりすぐに食べ終える量与えられないんです。
だから、ホコリを落とすような微量を1日に何回も何回も与える必要があります。

それって一般の愛好家さんでは無理ですよね!?
そこで活躍するのが、ゾウリムシなどの生き餌です。
※インフゾリアとはゾウリムシ・ラッパムシといったミジンコよりも小さい微生物の総称です。
今回は私がおすすめする稚魚用の活き餌、ゾウリムシの培養方法とそのメリット、デメリットについてご解説いたします。
最後までよろしくお願い申し上げます。
【STEP1】針子の最強餌ゾウリムシとは

ゾウリ型をした繊毛中の1種です。
顕微鏡で見るくらい凄く小さいので、メダカの針子の餌に最適なんです。
【STEP2】ゾウリムシの培養容器作り
まずは雑な作業で恐縮ですが。
めだか屋SUNでは「ゾウリムシ」の培養容器に2ℓのペットボトルを使用しています。
最初に、ペットボトルのキャップに、ゾウリムシに酸素を供給するためと、空気抜きと、ゾウリムシを注ぐときに使うための穴を2ヶ所開けます。
私は、洗うのが簡単だからミネラル水の空きボトルを好んで使用しています。

【STEP3】ゾウリムシの餌はこれ
次にゾウリムシのエサとなるきりん「生茶」を注ぎ込みます。
これは”YouTube”で見た情報ですが、お茶と言っても「生茶」一択らしいです。
キリン「生茶」をペットボトルの1/4くらいまで注ぎ、残りを肩口までカルキ抜きした水で満たしてください。
ただ、生茶はどんなにやすっ買っても、そこそこ高いので、高効率ですがご家庭向けだと思います。
その他、コスパで行くと”エビオス錠”や”豆乳”などがお薦めです。
”エビオス錠”なら2ℓのペットボトルで2錠、”豆乳”だったら数滴たらしたら大丈夫です。
ご家庭の場合は、500mlのペットボトルでも十分な量なので、その際は「生茶」なら1/4、「エビオス錠」なら1錠程度で大丈夫です。



ただし、エビオスを入れた水は物凄くアンモニアが増えるます。
エビオズのゾウリムシを与える際は、飼育水を汚染しないように、目の細かい選別網でゾウリムシを濾し取って与えてください。
そうしないと、メダカの水槽にアンモニアが増えてしまうので注意です。
【STEP4】いよいよゾウリムシを投入
準備ができたら、ゾウリムシの種を注いでください。
種は「めだか屋SUN」でも販売しておりますし、Amazonなどでもご購入できます。
1回買えば、あとはご自身で増やせますので何度も購入する必要はございません。

【STEP5】ゾウリムシの培養期間とメンテナンス

培養の準備ができたら、毎朝・毎晩「蓋に開けた穴」をシッカリ塞いでから、ペットボトルを優しく振って攪拌し、水中に酸素を含ませてあげてください。
日々の手間はそれだけです。
おおよそ3日目頃から、ゾウリムシが増え始まます。
そして「エビオス錠」だと1週間、「生茶」だと10日くらいで増加のピークに達して、ゾウリムシ減り始めるので、それまでの間に使い切ることをお薦めします。
エビオスを使う場合は、水中のアンモニア濃度が高くなるので、ゾウリムシだけ濾してメダカに与えるようにしてください。
生茶で培養する場合、翌日にはフワフワとオリが漂い始めますが、使用した結果は品質に問題ないようです。
写真の中の小さなホコリのようなものがゾウリムシです。

【STEP6】ゾウリムシが減ってきたら
ペットボトルの残りが1/4位になったら、「生茶」1/4とカルキ抜きした水、あるいは「エビオス錠」2錠を追加すると、また新たに増えだします。
しばらく放置して何もいなくなった、残り水に生茶を注ぐと数カ月放置後でもゾウリムシが復活したという話もあるようです。
【STEP7】ゾウリムシのメダカへの与え方
生茶で培養した場合は、ペットボトルを傾けて少し握ると、ペットボトルの蓋の穴からゾウリムシが出るので、ワンプッシュのイメージで与えてみると良いと思います。
先ほども書きましたが、エビオス水はアンモニア濃度が高いので、ハイテック茶こしやコーヒー用の紙フィルターなどを使用して、一回ゾウリムシを濾し取ってから与えてください
ゾウリムシは、培養の手軽さを考慮すると、稚魚の餌としては最強だと思うので是非活用されてみてください。

ハイテック茶こしは、ゾウリムシやブラインシュリンプを濾し取るのに便利だからおススメです!
最後に
温かい時期の屋外飼育であれば、自然に飼育水がグリーンウォーターになり、微生物が湧き、稚魚はそれらを捕食して成長するので心配はありません。
しかし、室内での稚魚の飼育は、微生物が湧かないため飼育の難易度がグンと上がります。
そう言ったときに活躍するのが、ゾウリムシをはじめとした活き餌たちです。
今回の記事が、稚魚の飼育でお悩みのみなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
