みなさまはメダカ飼育の為に、どんな飼育道具を揃えていますか?
私が初心者だった頃は、こんなにメダカと長いお付き合いになると思っていなかったから、殆ど何も揃えずに飼育をスタートしました。
それに、何を買うにも価格が1,000円単位だから、なんだか勿体ないが先に立ちますよね。
でも今振り返ると、飼育道具をケチった結果、何万円分ものメダカを死なせてきたなって反省しています。
今回は、私がメダカを死なせないために、是非揃えておきたい飼育道具をランキング形式でご紹介していきたいと思います。
この記事が、みなさまのお役にたてると嬉しいです。
みなさまはメダカ飼育にどのような道具を使っていますか?
今でこそメダカの専門店を経営している私も、最初の頃は何も道具を揃えずに飼育を始めました。
そして数年間は、なんだか道具を買うのも勿体ないなって二の足を踏んでいた時期もあります。
でも今振り返って思えば、飼育に必要な道具の購入を渋った結果、何万円分ものメダカを死なせてきたなって反省しています。
プチベテランの私の結論として、急がば回れではありませんが、損をしないために最初にしっかり必要な道具を揃えておくことは大切です。
今回は、一応ですが『販売店の私がおすすめするメダカの飼育に必要な飼育道具ランキング』と題して、飼育道具をご紹介させていただきます。
【1位】水質検査試薬群
第1位は断トツトップで水質検査試薬です!
全製品をバラバラにランキングすると、ベスト3が全て水質検査試薬になるので、敢えてまとめさせていただきました。
私がおすすめする飼育道具で、断トツの1位は水質検査薬です
メダカを長年飼育をしていれば、経験だけでも何となく今の水質を想像することは可能です。
ただ、最終的な良し悪しの判断は、ちゃんと検査試薬を使わないと、結構な頻度で判断を誤りますから注意してください。
私も初心者のころ、一番お金が勿体なく感じたのは水質検査試薬ですが、メダカを死なせたくなかったら、これだけは揃えてください。
高価なメダカを死なせる前に、お金を掛けても検査薬揃えていた方が、最終的にメダカを死なせずに済んで損失を被らずに済みますよ。
水道水や生活排水を、専門業者の方がチェックしている光景をご覧になったことはありますか?
あの方々は水の検査のプロ中のプロです。
私のお客様に水質検査の仕事をされている方がいて、水質検査についてお話を伺ったことがあるのですが『色や匂いである程度予想はできるけど、最終的な判断は必ず試薬を使って確認します。』との回答でした。
私も同感で、グリーンウォーターの仕上がり具合、水面の滑り方、魚の泳ぐ様子、様々な情報から水の汚れを予測することはできます。
でも、起きるんですよ。調子が良かったはずの水槽が急に調子を落とす事故が。
そして、突然ポツポツ死が始まって後悔の連続。
後悔する前に、お気に入りのメダカがいる水槽だけでも、定期的に水質検査する事をおすすめします。
アンモニア検査試薬関連
私がおすすめする水質検査キットです。
液体の検査キットの方が、色がハッキリしてわかりやすいこと、コスパが良いなどのメリットがあるので、私は試験紙のタイプより液体の検査キットを愛用しています。
販売店を営んでいる今でも、勘が外れて大慌てみたいなことがありますし、検査キットをご紹介したお客さまからもポツポツ死や全滅の回避に役立ったと喜んでいただいています。
お魚を守るためにも、初心者の方ほど1セットお持ちいただく方が安心です。
私は、アンモニアと硝酸塩だけをチェックしていて、亜硝酸は検査していません。
硝酸塩が増えるってことは、亜硝酸がちゃんと分解されている証明ですもんね。
※ここの話の詳細を知りたい方は、以下のリンクをご参照ください。
ph検査試薬関連
phが異常になったからといって魚がいきなり死ぬことはないのですが、長期間魚が好まないphで飼育をしていると、目に見えて魚が調子を落としていきます。
また、急激なph変化は水の異常を検知するサインにもなるので、定期的にphを確認していた方が安心です。
何もしていないのに、水質が弱酸性に変化するのは水質悪化が原因のことも多いです。
そのほか、新しいレイアウト素材を増やしたら、水質が弱アルカリ性に変わったみたいなこともあります。
アンモニアやph以外に硬度(GH)がありますが、個人的には一般的な水道水を使用している限り、あまり神経質になる必要はないと思います。
メダカは軟水が好きで、日本の水は軟水ですから、硬度に影響を与える素材(石など)をたくさんレイアウトしなければ、基本的に硬度問題は発生しません。
ビーシュリンプの飼育でも、定期的に以下ようなエビ用サプリは使用しますが、硬度の検査までは行っていません。
【第2位】バクテリア剤群
ろ過バクテリアは、経験と種水で十分みたいなご意見を聞きますが、個人的には勘に頼りすぎるのは微妙だと思っています。
ですから、私のおすすめ第2位はバクテリア剤です。
みなさま、ろ過バクテリアによる生物ろ過は、汚れとバクテリア数のバランスの産物であることをご存じですか?
ろ過バクテリアは、アンモニアや有機物などを餌にする微生物です。
アンモニアの量は、現時点の飼育数、メダカの食欲と糞の量、ph、水温などで変動し、ろ過バクテリアは水槽内で生成されたアンモニアを食べて生存できる数までしか増えません。
逆に、増えすぎたバクテリアは、バクテリアの餌(アンモニアや有機物)の不足で餓死して減っていきます。
そして、”生成されるアンモニアの量=バクテリアの分解能力”がバランスした状態を、水槽が立ち上がったと呼びます。
メダカの数が増えただけでろ過のバランスは崩壊しています
確かに、経験や種水を用いて、時間を掛けて水槽を立ち上げる(バクテリアを増やす)ことは可能です。
でも、先ほど申し上げましたが、バクテリアを用いた生物ろ過はバランスの産物で、飼育数を増やしただけでも簡単にバランスが崩壊(バクテリアが不足の状態になること)します。
まだ、バクテリアの不足が軽度でしたら、致命的にアンモニアが増える前にバクテリアの増殖が追い付いてきてくれます。
でも、貰ってきたメダカを水槽に10匹追加みたいなイベントがあると、水の汚染に対してバクテリアの増殖が追い付かず、メダカの致命傷になる恐れが高いです。
魚の数が増えた場合だけでなく、雨が大量に振り込むとバクテリアが流されて減りますし、その他の様々な要因で水槽内の濾過バランスは崩れてしまいます。
そもそも、水替えの度に『バクテリアを水と一緒に捨てて減らしすぎたかも??』みたいに悩むのは大変ですよ。
だから、勘だけに頼った飼育って、実は難しくてリスクが高いんです。
そんな時、お手元にバクテリア剤をお持ちだったら、水槽にバクテリア剤を添加するだけで問題は解決します。
悩まずに、水換え後は不足しているバクテリアを補充してあげましょう。
先ほども書きましたが、簡単に生物ろ過のバランスは崩壊します。
バクテリア剤を添加しずぎて一時的にバクテリアが過剰になっても、餓死して適切な量まで減少するだけですので、添加量が過剰になってもほぼ問題ありません。
※ほぼと書いているのは、硝化菌を含め好気性のバクテリアは酸素を消費するので、増えすぎると低床域などが酸欠になり、有害な嫌気性バクテリアが増える原因になるという説があります。
私はエアレーションをして低床も敷いていないので、水槽内で止水域(水が循環せず澱む場所)になる場所もなく、嫌気性バクテリアが増加するリスクは気にしていません。
ですから問題はバクテリアが不足になった場合に限定されるんです。
水槽に雨が降振り込んだ、水を替えすぎた、飼育数が増えた、なんだか水が汚い。
そんなろ過バクテリアの不足を疑う時には、適量のバクテリア剤を水槽に添加してあげてください。
それだけで、メダカの安全性は飛躍的に向上します。
確実と安心のためにバクテリア剤の使用をおすすめいたします。
注意点は、ちゃんとしたというと変ですが、本格的なバクテリア剤は必ず硝化菌と有機物分解菌の2種が別々に販売されています。
理由は、有機物分解菌が硝化菌を食べるからです。
なので、安心できるバクテリア剤をお探しの際は、必ず2種類に分けて販売している商品を選んでくださいね。
硝化菌と有機物分解菌については以下の記事をご覧ください。
GEXさんはこんな風に2種類を分けて販売していますし、バイコムさんはこんな感じでセットで販売しています。
【第3位】アクアリウム用の浄水器
第3位はアクアリウム用の浄水器です。
実は、私が悩んで悩んで一番最後まで買わなかったのが浄水器なんですよね。
私が最後までケチって、でも買ってみたら凄く良かったのが浄水器です。
カルキ抜きだけなら一般のカルキ抜き剤で十分に感じますからね。
浄水器は、確実にカルキ抜きが終わっている安心感があることと、ホースで散水できることが私のお気に入りポイントです。
タライの中の貯め水に、カルキ抜き剤を入れる。
ごくごく一般的なアクアリストの日常ですが、私が若くないからですかね?
毎日やっていると『あれ、カルキ抜き剤入れたかな?』みたいな悩みに襲われることが多くて、時々考え込んでいました。
そういった悩みから解放されるし、カルキ抜き剤の入れ漏れによる事故も防げますから安心です。
あと、夏の気温が高い日はホースに散水ヘッドを付けて、『雨だぞー』って軽く水面をリンスすると、酸素も溶け込むし僅かに水温も下がるので、メダカが凄く元気になります。
ただし、いくらメダカが喜ぶといっても、シャワーは短時間にしておかないと、逆に水温ショックやphショックを与えるリスクがあるのでご注意ください。
私はのシャワーは、トロフネサイズでも、20~30秒くらいです。
塩素だけでなく、そのほか有害な物質も除去できるので、メダカ以外にビーシュリンプなどを飼育されている方は、いっそう効果が高いと思いますよ。
私が使っているのはこのタイプの浄水器です。
【第4位】ブロワー
メダカを本気で飼育するんだったら、ブロワーは必須です。
なぜなら、メダカを飼育していると、殆どのみなさんがお庭やベランダいっぱいに飼育水槽が増えていくからです!
市販のエアポンプを使用されている方も多いと思います。
私も、最大10個くらいのエアーポンプをぶら下げて飼育していた時代がありましたが、電源も配管もグチャグチャ。
それに小型の静穏ポンプでも10台あるとかなりの騒音です。
小型のエアーポンプが何台あっても、ブロワーに比べるとパワーが不足しています。
ブロアーは1台で大パワーであること、また屋外使用が可能なことから、メダカ飼育には欠かせないアイテムだと言えます。
ブロワーは大型の機械ですが、エアポンプ10台の騒音に比べたら、想像以上に音は小さいですよ。
だから、私は室内でもブロワーを使っています。
ブリーダーさんの中でもエアレーション不要論があるのは存じています。
ただ、
①夏の時期に水が傷みにくい
②僅かだが水温が下がる
③水面に膜が張りにくい
④酸欠防止
の4つの観点から、私はエアレーションの活用を推奨しています。
エアレーションがないと投げ込み式フィルターも使えないよ。
私はAP-40(室内)とAP-80(屋外)の2台を使っていますが、一般のご家庭ならAP-40一台で十分だと思います。
使い方は、ブロワーを普通のゴムホースで分岐官とつなぎ、分岐官に直接シリコンホースをつなぐだけでエアレーションできるので凄く簡単ですよ。
【第5位】クイック水替えポンプ&プロホース
水替えと掃除の道具は、使いやすい方がいいですよ!
プロホースは定番中の定番で、水の流量を調整できる機能があるので『糞を吸っていたら水を捨てすぎた。』のような不満を解消できる事が魅力の製品です。
また、ホースの中心付近にゴミを漉し取る機構があり、そこに卵が残ってくれるので、水替えをしていたら卵を吸って捨ててしまったみたいな事故を防げます。
クイック水替えポンプは、一回握るだけで排水してくれるので、何度もシュポシュポというかニギニギしないでいいのが楽です。
たくさんの小さな容器で飼育をされている方に、とても快適なホースだと思います。
【番外編】
飼育スペースに余裕がある方は、こういった選択もあると思います。
最後に、私の飼育道具関連の過去記事のリンクをまとめています。
ご興味がある方は、覗いてみてください。
最後に朝の連ドラ「舞い上がれの」舞台にもなっていて、現在私が居住している五島列島の産品「五島うどん」をご紹介します。
「五島うどん」は讃岐うどんや稲庭うどんと並び日本三大うどんの一つに数えられており、真珠のような白さと細いながらにもっちりとした独特のコシと喉ごしの良さが魅力です。
是非ご賞味ください!