【お悩み解消】店長メグの水質維持に必要な経験とテクニックを1記事に集約しました

このブログは「観賞魚飼育暦20年以上」の店長メグが、メダカや観賞魚の『水替え』のPOINTをどこよりも詳しく解説するブログです。
水換えを判断する方法、水替手段の選択、換水量、水替道具の作り方など初心者目線で詳しく解説します。

【STEP1】私が考えるメダカの水替えの見極めは?

店長メグ
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ここでは、私が考えるメダカの水替え判断ポイントをご紹介します。

私が考える水替えの判断ポイント


①メダカの泳ぎが遅くなってきた。

②エアレーションの泡がすぐに割れない。

③水の中にフワフワしたものが浮いている。

④水が臭う。

⑤アンモニア検査キットで異常が出た。

①メダカの泳ぎが遅くなってきた

メダカに限らず観賞魚は飼育水汚染の影響を直接受けます。

そのため魚たちは飼育水が汚れると泳ぎが遅くなり、悪化が進むと殆ど動かなくなります。

ですから、100%元気に泳いでいる状態と比較することで飼育水の汚染を知ることができます。

元気レベル90%の泳ぎのイメージ

店長メグ
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完璧とまでは言いませんが元気なメダカの泳ぎのイメージです。

元気レベル30%の泳ぎイメージ

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こんな感じに泳ぎが緩慢になったら即水換えをしてあげてください。

②エアレーションの泡がすぐに割れない

エアレーションの泡がいつまでも割れない、つまり飼育水にトロみがつく理由は様々あります。

プロテクトXなど粘膜保護剤を使用していない前提で考えると、餌のあげすぎなどで水中の脂肪分が増加している可能性があります。

この状態が長期間続くとメダカが弱ってしまいますので、早急な換水が必要です。

泡がすぐに消える様子

泡が消えにくい様子(要換水)

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こんな感じで泡がずっと続く場合は、水中に「脂質」が増加して水が汚れているかもしれません。

これ以上悪化する前に、水換えをしてあげてください。

③水の中にフワフワしたものが浮いている④水が臭う(水の腐敗・要換水)

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③④は水が腐った状態の特徴です。
水の腐敗についてはこの記事をご参照ください。

水中に「アナカリスの葉が溶けたようなフワフワした物質」が舞う。

飼育水から「どぶ臭い」臭いがする場合は水が腐食しています。

水の腐食に気が付いたら、急ぎ新しい水槽へ容器替えをするか【STEP4】でご説明する点滴容器を使用して9割換水するなどの大胆な対応が必要です。

※ここでは水中の有機物質が腐った状態を便宜的に水の腐食と呼んでいます。

⑤アンモニア検査キットで異常が出た。

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検査キットの使用タイミングや使用方法は【STEP2】をご参照ください。

【STEP2】検査キットを使うタイミングと使い方

店長メグ
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私が検査キットを使うタイミングは以下の通りです。

私が検査キットをつかう判断ポイント


①前日水替えをしたばかりなのにメダカの泳ぎが活発でない

②数日水替えをしても調子が戻らない

③ソイルを使って水槽を立ち上げた際の立上げ初期

①前日水替えをしたばかりなのにメダカの泳ぎが遅くなってきた場合

店長メグ
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初心者の方はビックリされるかもしれませんが、バクテリアがいない新しい水に魚を入れたら一晩でもアンモニアは発生します。

今回はしっかり準備して立ち上げた水槽なのに、1日で魚が元気をなくした場合のお話です。

しっかり準備して立ち上げてもアンモニアが出る場合があります

ろ過バクテリアを使った生物ろ過はバランスの産物です。

新しく立ち上げた水槽は、あくまで魚がいない状態でバランスがとれているので、生体を入れて1週間~2週間はいったんバランスが崩れるのが普通だとお考え下さい。

店長メグ
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じゃあ、なんでアンモニア検査をするの?

アンモニアが発生してもごく少量であれば、ろ過バクテリアがほぼ分解してくれます。

その場合は「ph」や水槽立上途中で発生した「硝酸塩」が魚に悪さをしている可能性が有ります。

その他、前の水槽とセット内容が変われば水温が変化し過ぎている可能性もあります。

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なるほど、悪の親玉が「アンモニア」なのか「その他、水温・ph・硝酸塩」の当たりを付けるために使うのね!

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phや硝酸塩については以下の記事をご参照ください。

②水替えをしても調子が戻らない

店長メグ
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以下の図を見ていただければ分かりますが、魚の調子が悪くなったときには、1回の水替えだけで水が綺麗になるかというと、そんなことはないんです。

ここで、「じゃあ何回水替えするの?」当たりを正確につけるためにも検査キットが必要になります。

一度アンモニアが増加した水槽は、たとえ1/3水替えをしてもアンモニアの総量の1/3しか排出できていないんです。

水中に残るアンモニアが多ければ、ろ過バクテリアのろ過が追い付かず魚たちは弱ってしまうのです。

③ソイルを使って水槽を立ち上げた場合の立上げ初期

特に栄養系ソイルの場合に注意が必要です。

ソイルは水草に栄養を与える目的で使うので、ソイル自体が過剰な栄養分を放出します。

そのためソイル水槽飼育で、立ち上がりのタイミングを見誤ったままで生体を導入すると、翌日にはアンモニアが検出されます。

店長メグ
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②同様ですが、あと何回(何日)水替えするかの当たりを付けるために、アンモニア検査キットでの検査が必要になります。

店長メグ
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アンモニア検査キットとろ過バクテリアの詳細については以下の記事をご覧ください。

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ソイルは栄養豊富でアンモニアが出やすいので、水槽立上げ時やその後の調子の維持はちょっとしたテクニックが必要です。

【STEP3】アンモニア検査キットの使い方

店長メグ
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上が検査キットの中身です。

①試験管をこれから検査する水で濯ぐ。

②試験管に水を10ml採取して、検査薬をボトル①から順に6滴ずつ注ぎ、5分放置するだけです。

店長メグ
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1セットで60回使えるので、一般のご家庭なら半年~1年十分お使いいただけると思います。

以下のようにして結果を確認して下さい。

【STEP4】水替えの量や頻度、水替え方法などについて

店長メグ
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水替えの頻度については【STEP1】~【STEP2】に該当があれば即日、該当がなくても3日に一回必ず1/3換水をしています。

個人的には1/3以上の換水をするほど状態(上記画像の濃いグリーン)になった場合は、水替えではなく優しく水合わせをして引越しする方が安心だと思います。

店長メグ
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該当の水槽が大きくて替えが効かない場合や、せっかく立ち上げた水槽で引っ越しが難しい場合は、点滴注水で1/2換水をしてあげてください。

以下に点滴容器の作り方の記事をあげておきます。

【STEP5】水質ショック・水温ショックについて

店長メグ
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水替えで最も気にかけるべきPOINTが、水質ショックと水温ショックです。

水質ショック・水温ショックとは

簡単に言うと、温度やphが違う水をいきなり水槽に注いだり、温度やphが違う水槽に魚を網で掬って移動するなどの乱暴な扱いをすると、魚が弱って病気になりますよという意味です。

店長メグ
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これを避けるために【STEP4】でご説明した点滴容器が必要になります。

以下の水質ショックに関する記事も併せてご覧ください。

【STEP6】最後に水換えについて感じる事

魚にとって飼育水は人間にとっての空気と同じです。

悪くなれば病気になるし、数時間ごとに換気するのと同じで、定期的な換水が必要です。

様々な情報が溢れる現在において、『間違ってはいないんだけど、その表現をすると水替えをしなくなってしまう』と心配に感じる記事が少なくありません。

確かに【STEP5】でご説明したように水質や水温のショックを与えると魚は弱ります。

でも、それは貯め水や点滴容器を使用した優しい注水でクリアできます。

魚が調子が悪い時、原因が病気でない前提で行くと9割方体調不良の原因は水質の悪化です。

初心者のみなさまは、アンモニア検査キットを活用し、優しい水替えでお魚の健康を守ってあげてください。