
つい最近まで、メダカを育てる容器(水槽)と言えば黒って決まっていたんですが、最近は『白い容器や透明容器がおすすめ!』って情報が増えてきているのはご存じですか?

周囲の愛好家さんがみんな『メダカを飼育するなら黒容器』って言ってたから、急いで黒容器を揃えたのにってガッカリという方も多いのではないでしょうか?

黒い容器で飼育する方がメダカの保護色機能を活かすことができて、メダカが綺麗に見えるのは間違いことです。
また、黒い色が熱を集め水温を高めるため、メダカの体外光を伸ばす効果があることも魅力です。
では、なぜ最近はそのようなメリットを捨ててまで白容器や透明容器が良いと言われ始めたのでしょうか?
今回は、その疑問に迫って行きたいと思います。
少し前まで、どの専門書・どのwebサイトを見ても、メダカの飼育容器の定番色といえば「黒」。
そして、黒が無理ならできるだけ黒に近いものと書いていることが殆どでした。
ところが最近のyoutubeやブログ記事を見ていると、白容器や透明容器をおススメする内容が増えてきています。
この突然の心変わりは。いったいなぜなんでしょうか?
ぶっちゃけメダカの飼育容器の色は黒?白?について文字通り白黒をつけていきたいと思います。

けっきょくメダカの飼育容器の色って何色がいいの?黒?白?透明?
黒容器のメリットを知っているだけに、悩むほど混乱する一方ですよね。

私もずっと黒容器が絶対と思っていたので、初めて白容器がいいって聞いた時は頭の中が???でした。
みなさまの中にも、私みたいに悩んでいる方も多いのではありませんか?
今回は、最新のメダカの飼育容器の色事情ついて、私「店長メグ」ができるだけ簡単にご説明させていただきます。
②白・透明容器が推奨される理由
③飼育容器の色の使い分け

【STEP1】メダカ飼育で黒容器が推奨される理由
メダカ飼育で黒容器が推奨される理由は大きく2点です。

①メダカを綺麗な姿で楽しみたい時と、②屋外で意図的に水温を上げてメダカを綺麗に育てたい時は黒容器がおすすめです。
メダカは保護色(身を隠すために体の色を変える)機能を持っていて、色が薄い容器で飼育すると身を隠そうと本能的に体色を褪せさせてしまうから。
メダカを綺麗に育てるためには水温を高めることが大切で、屋外で飼育水の温度を上げる最も簡単なテクニックとして、太陽の熱を集めやすい黒容器飼育が推奨されてきた。

黒容器の定番と言えばNVボックス13ですよね!
その他に、私は屋外の繁殖用に万能容器30リットルと飼育用にはトロ舟を使っています。
万能容器30リットルは2ペア+1で産卵をさせる際に余裕の大水量が繁殖を促し、更にメダカの体調維持に最適なので使っています。
※メダカは水量に余裕があるほうが産卵が促進されますので、できるだけ大きな容器がおすすめです。

トロ舟をホームセンターなどで探して価格が高いと感じたら、私が購入しているお得なトロ舟の記事をご覧ください。


【STEP2】最近、白や透明の容器が推奨されはじめた理由

ここまでの記事で、黒容器が推奨されてきた理由は分かっていただけましたか?
ここからは、なぜ黒以外の色が注目されはじめたのかを、簡単にご説明させていただきます。
白や透明の容器が推奨される理由

実は体外光やロングフィンのヒレを伸ばすためには、色が薄い容器で飼育す方が効果的であることがわかってきたからです。
具体的には、メダカの黒色素が強くなると、体外光のもととなる虹色素胞やグアニンの層の成長に悪影響を与えることが判明しました。
そこで白容器で保護色を逆手にとって、意図的に黒色素が力を出せないように仕向け体外光を伸ばそうと考えたのです。
また、ヒレの伸長にもグアニン層の形成が影響するらしいと言われていて、ヒレを伸ばすためにも白容器が推奨され始めています。

なるほど!
保護色機能を逆手にとって、白容器で黒色素を抑えて育てるのね!
ただし、屋外では黒容器に比べて水温が上がりにくいため、基本的に白容器の使用は室内の加温飼育が前提となっています。

水温が28℃以上を保てる時期であれば、屋外での白容器の使用も、十分体外光を伸ばす効果が期待できます。
28℃以上の加温飼育はリスクを伴います

水温が28℃を超えてくると水質が悪化しやすいので注意してくださいね。

私のブリーディングエリアはこんな感じで白一色です。


上の写真にもありますが、透明容器のチョイスで悩んだらNVボックス13のクリアカラーが扱い易くておすすめです。
普段からNVボックス13の黒をお使いの方だったら、これ一択ですよね。

【STEP3】誕生から成長期は白容器、大人になったら黒容器

ここまで飼育容器の色の効果について書いてきましたが、各色の特徴がわかったところで、結局何色の容器で飼育したらよいのでしょうか?
私の結論は、稚魚~若魚の期間は白容器や透明容器を使用して虹色素胞の成長を促し、体外光やヒレをしっかり伸ばす。
そして、成魚になったら黒容器で仕上がりを楽しむ。そんな育て方が今風なのかなと考えています。
【ご注意】特殊なケース

朱赤や黒のメダカは、いったん色が褪せると戻りにくいので、必ず稚魚のうちから黒容器で育ててください!
2.成魚になっても”深海”のように白容器で仕上りを楽しむ品種がいる。

オロチのような黒色が魅力の品種も、白や透明容器で育てると黒の色素が育ちにくいので悪影響が出る恐れがあります。

また、”楊貴妃”に代表される朱赤の品種も、一度色が褪せると中々色が揚がらないといわれているので注意が必要です。
逆に成魚でも”深海”のように、白容器で色を褪せさせた姿を楽しむ品種もいます。
そう言った、各品種ごとの特性はご確認ください。

【STEP4】経験上ですが白容器の方が稚魚も元気に育ちます

黒容器に比べて白容器の方が水槽の中が明るいので、メダカも明るいお部屋で元気そうに見えます。
実際に白容器を使うようになって感じますが、白容器の方が稚魚も元気に育つようです。
白容器は、容器が光をよく反射するので、黒容器に比べて室内の照明だけでも中が明るくなります。
その結果、白容器で稚魚を飼育していると、室内の照明だけでも簡単にグリーンウォーターになり、餌が豊富なのか稚魚たちは元気に育っていきます。

グリーンウォーターにならない場合は、僅かに生クロレラや浮草を入れてみると、グリーンウォーター化を促進できます。
また、明るいことの追加効果ですが、浮草がよく育つので飼育水の浄化効果が期待できます。
上記の理由から、私は楊貴妃など色褪せが気になるメダカを除けば、基本的に稚魚のうちは白容器で飼育することをおすすめしています。

実際の飼育場の動画です。
私が飼育容器の色を使い分けている雰囲気が伝わると思います。

【STEP5】飼育容器の色のまとめ

①メダカの色を綺麗に見せたいときは黒容器を選択すると良い。
②体外光のメダカやロングフィンのメダカを綺麗に育てるときには白や透明の容器を使うと良い。
③ただし、白色容器で育てると逆に色が褪せてしまう品種もいるので注意が必要。
最後に
数年前までは、幹之メダカがフルボディに成長するだけでも大きく騒がれていましたが、最近は本当に多様な姿のメダカが増えてきました。
メダカが綺麗になるにつれて、研究が進むにつれて、育て方も多様に変化しています。
常に最新の情報を知ることは難しいと思いますが、できるだけみなさまに分かり易くお伝えできればと思っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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