みなさまは、連れてきたばかりのメダカが突然死んでしまって、がっかりした経験はありませんか?
私もメダカの飼育を始めたばかりの頃に、いただいてきたばかりのメダカが突然死んでしまって、すごく残念に思った記憶があります。
せっかく育ててきた、若魚の大量死もありました。
こんな時は本当に悲しいですよね。
みなさまは、貰ってきたばかりのメダカが突然死んでしまったり、夏の暑い日に突然の全滅に遭遇して、がっかりした経験はありませんか?
メダカを飼育していると、気候や環境が合わないのか一匹ずつ死んでいくこともありますが、やっぱり突然の全滅って精神的にダメージが大きくて、避けられるものなら避けたいですよね。
でも、なぜメダカが突然死するのでしょうか?
今回は、メダカの突然死が起こった時に考えられる原因と、その対策についてご説明をさせていただきます。
何日も一匹ずつ死んでいく場合は、突然死とは違う原因が考えられますので、先にこちらの記事をご覧ください。
メダカが死んでしまった時、カルキ抜き不足が原因説について
私の経験上ですが、カルキ抜きをしないのは確かに悪いことですが、メダカの突然死に直結するかと言われれば微妙だと思います。
カルキが魚にとって害になる事は事実で、長期的にカルキに晒されるとメダカはエラにダメージを受けると言われています。
ですが、一番のカルキの害は、カルキの殺菌作用が水槽の濾過に欠かせないバクテリアを殺してしまう事です。
断定はしませんが私の経験上は、水道水に含まれる程度のカルキ濃度であれば、魚を即死させるほどの毒性はないと思います。
ですから、メダカの突然死原因がカルキですかと聞かれたら、「可能性は低いかも・・・」とお答えします。
先程も書きましたが、カルキの害は直接的なメダカへの毒性以上に、水槽内に繁殖するバクテリアを死滅させ、結果としてアンモニアを増加させることが問題です。
ですから、カルキは一匹ずつ死んでいく原因にはなり得ますが、突然死の原因にはなり得ないと思います。
プロテクトXは、私のおすすめのカルキ抜きで、メダカの粘膜を保護してスレ傷を防止する効果があります。
急に気温が上がった時のメダカの突然死の原因は?
初夏、急に日差しが強くなり、気温が上がった際に、いきなりメダカが突然死した経験はありませんか?
メダカ飼育で暑さ対策は凄く重要です。
メダカは暑さに強いと言われていますが、限界値が高いだけで、高い水温が好きなわけではありません。
初夏、急に日差しが強くなって気温が上がった際、朝まで元気に餌を食べていたメダカが、午後には突然死していた経験はありませんか?
そのような時、主に考えられる原因は・・・
①高水温で溶存酸素量が減少し酸欠になってしまった。
※溶存酸素量(ようぞんさんそりょう)とは、水中にどれだけの酸素が溶けているかということであり、水温が上がったり、メダカの数が増えて酸素の消費量が上がると減少します。
②急性のアンモニア中毒を起こした。
※アンモニア中毒については、以下に詳しい説明を書いています。
③長期間水温が30℃を超えていた、あるいは水温が40℃を超えた。
高水温に強いメダカですが、さすがに長期間30℃以上の水温に晒されたり、短時間でも水温が35℃以上になると死んでしまうリスクが高くなります。
ですから、夏の暑い時期には、適切な日除けなどの対策が必要になります。
魚が生きている限り、糞や餌、死骸が分解されて、水槽内ににアンモニが増えていきます。
ただ、語弊がありますがアンモニアは必ずしも有害ではありません。
アンモニアは、有害なアンモニア(NH3)と無害なアンモニウムイオン(NH4+)に変異を繰り返しています。
上の図のように、高い水温になったり、phがアルカリ性に傾くと危険なアンモニア(NH3)が増加し、水槽内の有毒化が進みます。
そして逆に、水温低くなったり、phが酸性に傾くと、無害なアンモニウムイオン(NH4+)が増え、水槽内が無毒化していく特性があります。
そのため、夏に日差しが強くなり、急激に水温が上昇すると、水槽内のアンモニウムイオン(NH4+)がアンモニアNH3に変身していき、毒性が増した結果メダカ達はアンモン中毒で死んでしまいます。
屋外飼育では、こういった浮かせるタイプの水温計を入れておくと安心ですよ
メダカのアンモニア中毒の症状と対策は?
梅雨明けなど急激な水温上昇が予測される場合は、前もって水換えをしてアンモニアを減らしておくことが大切です。
特に、水を張って立ち上げたばかりの水槽は、濾過のためのバクテリアが不足しているので、アンモニアが増えやすく危険なので、早め早めの水換えが欠かせません。
確かに、たくさん水換えをしていては、せっかく増えたバクテリアを捨てるようで勿体ないと言うお声が聞こえてきそうですが、そう思われる場合は定期的なアンモニア検査をおすすめします。
しっかりバクテリアが増えていれば、アンモニアは分解されて存在しないはずなので、検査結果が良好なら水換えを減らしても問題はありません。
でも、アンモニア検査の結果、アンモニアが検出されたら早めに水換えをお願いします。
繰り返しですが、アンモニウムイオン(NH4+)は無毒なので、メダカの様子を見ていても増えていることに気が付きません。
ですから、観察だけでアンモニアが分解されて存在しないと決めつけるのは、とても危険な行為です。
私は、夏を迎えて急な水温上昇が予測されるときや、phコントロールで牡蠣殻を入れる時など、アンモニアの有毒化が懸念される場合は、必ず検査をするようにしています。
このキットは1セットで60回検査できるうえに、アンモニウムイオンにも対応しているので、真夏のメダカの突然死対策に最適です。
アンモニア検査薬は安いものではありませんが、それでなん千円もかけて買ってきたメダカ達を安全に飼育できるのであれば、決して高くはないと思います。
牡蠣殻(かきがら)や砂利、石などのレイアウトを導入した際に起きる事故
酸性雨対策に有効な牡蠣殻、レイアウトや濾材としても活用できる砂利、その他のおしゃれな石組みのレイアウトの素材になる岩などは、phを弱アルカリ性に変える特性を持っています。
特に牡蠣殻は、雨で水槽内が弱酸性になるのを防止するために添加する物なので、水槽に牡蠣殻を入れるだけでphは弱アルカリ性に変化します。
砂利も粒の中に貝殻などが含まれるので、酸処理などをしないと水質をアルカリ性に誘導する素材です。
もう一度この図を思い出してください。
phが弱アルカリ性になるとアンモニアの有毒化が進みます。
phがアルカリ性に誘導されると、アンモニアが有毒化する特性を思い出してください。
また、予想以上にphが酸性の場合は、アンモニアだけでなく水中に窒素なども増加して、水の汚染が進んでいる可能性があります。
このような、汚れた水に牡蠣殻や砂利を入れると、アンモニウムイオンがアンモニアへ急変し、突然死を引き起こすリスクが高まります。
よくある水ですが、牡蠣殻を添加する際は、必ず事前に水換えをして水を綺麗にしてから、その上で少量ずつ添加することをおすすめします。
可能であれば牡蠣殻を入れる前には、アンモニア検査をするほうが安心ですよ。
最後に
他の記事でも書いていますが、私自身はメダカが強い魚だとは考えていません。
メダカは、我慢強い魚と考える方が正しい理解だと思います。
とは言え、簡単に突然死するほど弱くもないと思いますが・・・
その、我慢強いメダカが突然全滅するのは、茹で上がりや酸欠などの事故を除けば、ほぼアンモニア中毒の可能性が高いと思います。
アンモニアはメダカに限らず、水生の生き物にとってすごく有害です。
アンモニア中毒は、暑くなる前、水槽に何かを入れる前にアンモニアを検査しておくだけで防げますので、定期的なチェックをして、メダカの突然死を防止してあげてください。
この記事が、みなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
暑い夏は始まったばかりですよ!
みなさまも、健康に注意して頑張ってくださいね!!