メダカの水槽を眺めている時や、水換えをしている最中に、突然メダカが暴れてびっくりした経験はありませんか?
私が初心者の頃は、メダカを水槽から水槽に引越しさせている時に、突然ピュンピュンとメダカが暴れて、翌日には死んでいたなんて事故を起こしていました。
酷い時には、メダカが見たこともないスピードで暴れ回って、どうしていいのか分らず、呆然としてしまうこともありました。
なぜか、壁に向かって上下に泳ぐようなこともありますよね。
こんな状況を見かけたら、不安でいっぱいになりませんか?
こんな時、何に気を付けたら良かったのでしょうか?
今回は『どんなことをするとメダカが突然暴れたり、死んでしまう原因になるのか?』について解説をさせていただきます。
メダカ飼育をしていて、突然メダカが暴れ回りビックリした経験はありませんか?
何もしていないのに、いきなりメダカが暴れたら、不安でいっぱいになりますよね?
実は、メダカが突然暴れる原因は、何かのショックでメダカがストレスやダメージを受けた可能性があります。
このような時は、何に気を付けたら良かったのでしょうか?
今回は、メダカが突然暴れるように泳いだ時に、考えられる原因とその対処法について解説させていただきます。
私達人間だって、いきなり空気が薄い高い山に突然放りだされたら、高山病で動けなくなり命に関わる可能性がありますよね?
いきなり南極のような寒いところに放り出されたら低体温症になりますし、海底から一気に浮上すると潜水病にもなります。
メダカにとっての水は、私たちにとっての空気と同じ。
いきなり違う水槽の水に放り込まれると、メダカだってショックでダメージを受けてしまうんです。
私が寒いだけの、寒さショック症状のイメージ写真です・・・
①水質悪化によるアンモニア中毒
②病気に感染した初期症状
③何かに恐怖を感じた
④急激な水質・水温変化によるショック症状(薬浴・塩浴などを含む)
このよう場合に、メダカは苦しんで激しく暴れることがあります。特に①②④は生死に直結していますので、至急の改善が必要です。
このブログでは、大きくこの4点について解説して行きます。
水質悪化によるアンモニア中毒が原因の場合の対処方法
基本的なアンモニアの知識ついては、以下の記事をご覧ください。
ここからは、記事をお読みいただいている前提でご説明します。
飼育水が汚れて水中のアンモニア濃度が上がっている状況は、人間で言えば家の中に毒ガスを撒かれているのと同じです。
映画などで目の当たりにする、苦しんで逃げまどい最後に息絶えていく姿をご想像いただければ、メダカが暴れる理由も想像できますよね?
アンモニアはphが弱アルカリ性に振れたり、水温が上がると毒性が増す性質を持っています。
こういった条件下で突然メダカが暴れたら、アンモニア中毒で苦しんでいるサインかもしれません。
メダカがガラスに向かって上下に泳ぐアンモニア中毒の特徴と対策
アンモニア中毒の初期症状で、メダカが水槽のガラスに沿って激しく上下に泳ぐことがあります。
何も変化を与えていないのに激しく泳ぐ場合は、上下移動でなくてもアンモニア中毒=水質の悪化を疑ってあげてください。
アンモニア中毒の改善のための水換えの重要性について
アンモニアが増え過ぎるなどの水質悪化の解消方法は、基本的に水換えしかありません。
ネット上にはバクテリアを減らさないためなどと、様々なメダカ水槽の水換えを躊躇させる情報が溢れています。
私は、バクテリアなど気にせず、必要な場合しっかり水換することをおすすめしています。
バクテリアの減少が心配な方は、思い切って市販のバクテリア剤で補う方法が効果的です!
GEXのサイクルは、価格や入手性が良く、私も愛用していて信頼できる製品です。
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メダカが病気に感染した初期症状の対処と治療方法について
病気の感染でメダカが暴れる場合については、以下の記事で解説しています。
病気の原因ごとに様々な治療薬がありますが、最初の1本は汎用性があるメチレンブルーがおすすめです。
メチレンブルーのは殺菌効果があるので、汎用性があり幅広くご使用いただけます。
白点病などを除けば、メダカの病気の殆どは細菌の感染によるものなので、基本的には周囲メダカには伝染はしません。
しかし、病気に感染した原因が、水質悪化やphショックによる衰弱であることが多いため、同じ水槽のメダカも病気になったメダカ同様に体力を落としていて、細菌感染しやすい状況の可能性があります。
ですから、水槽の中で病気の感染が起きた場合は、全体を薬浴や塩浴で治療する方が安全です。
メチレンブルーなど治療用の薬は、濾過に必用なバクテリアや微生物など様々な生き物にとっては毒になるので、直接飼育水槽の中に薬を入れるのはやめてください!
水槽の他のメダカに病気の症状がなく、症状も軽いようでしたら、薬浴の前に塩浴(塩水浴)を試してみてください。
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これはグッピーの薬浴治療の様子ですが、メダカも同じような感じで薬浴できます。
メダカが激しく暴れるのは、単純に恐怖を感じただけの場合もある
突然水槽を覗きこんだり、メダカを選別網で追ったりすると、ビックリして暴れることがあります。
メダカを選別網などで追い回す行為以外にも、様々なメダカが驚く原因や事象があります。
①水槽の上にヒラヒラするものがあり、メダカが鳥など外敵が接近したと誤解した
これは簡単に想像できますよね。
カラスなどがうろついてると勘違いすれば、メダカ達が慌てて隠れるのも当然ですよね。
②突然誰かが水槽を覗いたため驚いて暴れた
大切に育てられてきたメダカは、餌やりなどで長時間人間に眺められることにも慣れているので、突然人間が飼育水槽を覗いたとしてもビックリして暴れることは少ないです。
ただ、量販店から買ってきたばかりのメダカは、大きな生け簀で育てられてきて人影に慣れていないのか、環境変化が大きいためか、しばらく臆病な様子を見せるメダカがいます
メダカが環境に馴染むまでは、水槽を覗き込むだけでも注意が必要です。
ビックリして水槽やビオトープから飛び出すメダカもいるので、突然覗き込む時には気を付けて下さい!
メダカを受け入れる経験を積むと、引っ越し後のメダカが怖がる素振りから、なんとなく可愛がられて育てられてきたメダカか、雑に育てられてきたメダカか想像できるようになってきます。
③エアレーションの泡が弾ける音が激し過ぎる
意外に思うかもしれませんが、メダカは水面で発する音に凄く敏感な生き物です。
餌が落ちてくることもあれば、外敵が飛び込んでくることもあるので、常にメダカが水面を警戒すのは当然です。
上の画像のように水面を激しく波立たせると、メダカが怖がるので注意しましょう。
水面からパシャパシャ聞こえれば、メダカは外敵が襲っているかもって思いますからね!
そのため、エアレーションなしで飼育されたメダカにいきなりエアレーションをすると、怖がって暴れたり、逆に底の方でじっと動かずに隠れたりします。
もし、メダカが激しく暴れる時には、取り合えずエアレーションを弱めて様子を見てあげてください。
水換え後にメダカが落ち着かないのはphや水温変化でショックを受けたことが原因かも
phや水温変化のショック症状は、知っているようで意外に見落としがちなポイントですから、確認の意味でご参照ください。
メダカは水槽の移動や水換え時のphショックでダメージを受ける
水槽の水は、最初は水道水なのでほぼ中性ですが、その後の様々な要因でphが変化していきます。
そのため、大量の水換えや雨の降り込みで急にphが変化したり、隣の水槽に網で掬って”ポイッ!”みたいな雑な移動をすると、メダカがphショックからストレスを感じ、酷くなると衰弱して病気になることがあります。
①グリーンウォーター(青水)になると弱アルカリ性
②赤玉土などを入れると弱酸性
③砂利を使うと弱アルカリ性
④ソイルを使うと弱酸性
⑤牡蠣殻を入れると弱アルカリ性
⑥水が汚れると酸性に動くことが多い
⑦雨が降り込むと弱酸性
ざっと思いつくだけでも、phが変化する要素は様々あります。
この多くの要素が複雑に絡み合うので、例え隣に並んでいる飼育水槽であっても、今泳いでいる水槽の水とはphが異なります。
こちらが、私の飼育場の透明な飼育水のphです。
こちらが同じ場所のグリーンウォーターのphです。
同じ場所の水槽でも、こんなにphは変わってきます。
phはこのような検査薬で確認できます。
油断せず、定期的に水槽のphを確認をする習慣をつけると安心です。
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メダカに水温やphのショックを与えないための対策はただ一つ。
時間をかけて優しく水合わせをしてください。
私は、屋外は”かけ流し方式”の水換え、屋内では”点滴式の水合わせ容器”を使った水換えを用いて優しく足し水をしています。
点滴式の水合わせ容器はDaisoさんなどの100円均一で買った容器に、穴を開けてエアホースを繋いだだけの簡単な作りですが、すごく使いやすいです。
点滴式の水合わせと言っても難しいことはありません。
私がDIYしている点滴式の水合わせ容器で、水換えをしている様子です。
簡単にですが、水合わせ容器の作り方をご説明していますのでご参照ください。
手作りが苦手な方は、このような製品をご活用ください。
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薬浴と塩浴治療の注意点と落とし穴
薬浴や塩浴も、取り扱いを誤ると害になるので、ご注意ください。
治療薬や塩はメダカにとって有益なものです。
でも、いきなり薬液の中にメダカを移すと、水換えの何倍も水質変化が大きく、逆にダメージを受けてしまう可能性があります。
適切な使用量であっても、いきなり指定の濃度にメダカを入れるのは避けて、少しずつ濃度を上げるようにしてください。
同様に、塩浴もいきなり塩分濃度をあげずに、ジワジワ0.5%まで濃度上げる必要があります。
できれば、塩浴用の大粒の岩塩を使用して、ゆっくり塩を溶かしてあげると安心です。
薬浴中の水槽にメダカを追加するのは避けてください
ついでだからって、既に薬浴中の水槽に別のメダカを導入するのは危険ですよ!
いきなり薬浴中の水槽に放り込まれたメダカは、突然のphや薬品による水質の変化に耐えられず、死んでしまうリスクが高くなります。
いきなりメダカを網ですくってドボンは絶対に禁止です。
薬浴中も2日に1回は水換えをする事が望ましいのですが、phなど水質変化のショックを回避するために、急な薬品濃度の変化を最小限に抑える工夫が必要です。
私は、水換えをする時に、薬液を同じ濃度に維持・調整すことが難しいので、別の水槽に新しく薬液を作って濃度を調整してから引っ越すようにして、濃度変化によるショックを抑えています。
薬液浴中の水に、新しい水と薬を足したり混ぜたりしながら濃度を一定にするのは難しいですが、最初から水〇〇Lに薬が〇〇ccであれば濃度調整は簡単です。
塩浴中も塩分濃度を一定にする工夫が大切で、塩浴で塩分の濃度変化を減らすためには、このような塩浴用の塩が使いやすいです!
市販の塩でも塩浴は可能ですが、治療専用の塩は、メダカの塩分濃度変化によるショックの対策に、大粒でジワジワと溶けるよう工夫がされています。
手作業で時間を掛けて塩分濃度を濃くしていくのが大変だと思った方は、塩浴専用の塩を使うと楽ですよ!
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塩浴中の足し水・水換えに”塩分濃度計”があると安心感が違います。
特に塩浴中に水換えをする時などは、塩分濃度を一定にするのが難しい状況で役立ちます。
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先ほども書きましたが、色々な薬を揃えるのが大変な場合は、たった1本メチレンブルーだけでも揃えてください。
卵の水カビ病の予防から、軽い病気の初期症状の治療に、メチレンブルーは程度万能にお使いいただけます。
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最後に
ここまで、メダカが突然暴れる原因と、対策について書かせていただきましたが、いかがでしたか?
私も初心者の頃は、水温もphもあまり意識していなくて、それこそ水槽の移動も選別網でポイッと移動していました。
今思えば、ホントに恐ろしいことをしていたなと我ながら感心しています。
メダカに限らず、魚は環境の変化にとても敏感で、僅かな油断で簡単にダメージを負ってしまいます。
そして、そのダメージとストレスで死んでしまうことも少なくありません。
ですからみなさまも、ちょっとのことと油断されることなく、優しい水合わせを心掛けてあげてください。
この記事が、みなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。