みなさま、ベアタンクってご存じですか?
直訳で「裸の水槽」みたいな意味かな?
鑑賞魚の飼育で時々使われる用語ですが、簡単にいうと生体以外に砂利などの低床やろ過フィルター等、何も入れずに飼育する飼育方法です。
よくよく考えるとメダカの飼育ってベアタンクの方が多いのではないでしょうか?
みなさまベアタンク飼育をご存じですか。
生体以外に、砂利などの底床を含め、投げ込み式のろ過フィルター以外に、何も入れずに飼育する飼育方法です。
糞や食べ残しが掃除しやすいので、主に水質管理が難しい(水にうるさい)魚種を飼育する時に用いられる飼育方法ですが、メダカ飼育でもベアタンクの方は多いのではないでしょうか?
でも、ベアタンクが採用される理由は、掃除のしやすさだけなのかな?注意点はないのかな?様々な疑問も浮かびますよね。
今回は、なぜメダカ飼育でベアタンク飼育の採用が多いのかについて、解説していきたいと思います。
このような容器に水を張っただけの水槽が、典型的なベアタンクです。
写真の容器はこれです。
【STEP1】ベアタンク飼育のメリット
ベアタンクは、底床に砂利などを何も敷いてないので、 水底に沈んだ糞や餌の食べ残しなどが目立ち、掃除しやすく、水槽内を衛生的に保ちやすいことが唯一最大のメリットです。
特に肉食の魚種だと食べ残した餌の一部が散乱することもあるのでベアタンク飼育のメリットが大きいように感じています。
【STEP2】ベアタンク飼育のデメリット
実はベアタンクは、水質維持がシビアで難易度が高い飼育方法なんです。
慣れない方にはデメリットが多いと言っても過言ではありません。
メリットでも書きましたが、ベアタンクは底砂がないので水槽の底が観察しやすいです。
でも、それはメリットばかりではなくデメリットでもあり、糞や餌の残り、コケなどが生えると途端に水槽の見栄えが悪くなってしまします。
また、こちらの方が重要ですが、ベアタンクはバクテリアの住処となる底床やろ材がないので、ろ過バクテリアが定着しにくく水質の悪化がとても早いです。
ですから、本来ベアタンクは凄く難しい飼育方法なんですよ。
砂利や赤玉土などの底床ろ材や、スポンジフィルターのスポンジって、ろ過バクテリアの住処として凄く大切なんです!
通常ベアタンクで飼育する場合は、頻繁に水を換えるか、高性能の外部フィルターをセットで使用するなど、水質悪化に最大限に気を使って飼育をしているんです。
古代魚のアロワナ飼育がベアタンク飼育の見本とも言えます。
アロワナは大きな金魚や虫など活き餌を食べ、糞も相応に大きいため掃除のし易さを優先にした結果、ベアタンク飼育が基本となっています。
金魚もメダカに比べると大食で糞も太いから、ベアタンク飼育の方が多い印象があります。
【STEP4】なぜメダカをベアタンクで飼育をするのですか
ここでは、ベアタンク飼育のメリットをご説明させていただきます。
たくさんの品種をコレクションしたいから
どうせメダカを買うならたくさんの品種をコレクションしたいですよね。
たくさんの品種をコレクションするには、相応の水槽を用意する必要性が出てきます。
その水槽の全てに砂利を敷いてフィルターをセットしていたのでは、予算の面でも清掃や水替えの面でも不便ですよね。
ですから、メダカはコレクションの面でベアタンクが用いられることが多い側面を持っています。
屋外でグリーンウォーター飼育がしたいから
グリーンウォーターとは植物プランクトンが大量発生した栄養豊富な水の事です。
グリーンウォーターについては以下の記事をご参照ください。
ご存じだと思いますが、砂利やろ過フィルターを敷いていると、プランクトンはろ過されてしまい、グリーンウォータになりにくいんです。
そこでグリーンウォーター飼育をしたい方はベアタンク飼育を選択することが多いんです。
やっぱり、グリーンウォーターを有効に使うことが、ベアタンク飼育の一番の理由ではないでしょうか?
最後に
ベアタンクが多用される理由としてコレクション性とグリーンウォーターでの飼育をあげましたが、室内飼育でベアタンク飼育の難易度が高いのは事実です。
それは、グリーンウォーターは水質改善の効果があるので屋外ではベアタンクでも水質維持がし易いのですが、室内ではグリーンウォーターになりにくいため、ベアタンクのデメリットが強調されてしまうからです。
ですから、室内でメダカを飼育される場合は、砂利などの底砂やスポンジフィルターなどの併用をおすすめいたします。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。