みなさまは、メダカを観察していて、マッチ棒のようにヒョロヒョロと痩せたメダカを見つけてビックリした経験がありませんか?
私が、はじめてマッチ棒みたいに痩せたメダカを見つけた時には、何が起こったのかわからず呆然としてしまいました。
数日前まで、ふっくら元気にしていたメダカが、気が付くとマッチ棒みたいに痩せてしまった。
なんとも言えず不安で、とても悲しい気持ちになりますよね?
今回は、メダカが突然痩せてしまう「痩せ細り病(やせ細り病)」について、治療方法や治療中の飼い方などをご説明させていただきます。
メダカを観察していると、しっかりと餌を与えているはずなのに、1匹だけマッチ棒の様にガリガリに痩せて、フラフラと泳ぐメダカを見つけて、驚くことはありませんか?
つい先週までは、あんなに元気に泳いでいたメダカが、なぜこんなにも痩せ細ってしまったのでしょうか?
痩せたメダカを見付けて、悲しくてやり切れない思いになるのは、私だけではないと思います。
もし、水槽内で急激にやせたメダカを見つけたら、それはメダカの「痩せ細り病(やせ細り病)」が原因かもしれません。
残念ながら「痩せ細り病」について、明確な原因も治療法も、確実な答えは分かっていないようです。
色々調べた結果や私の経験を踏まえると、痩せ細り病の原因はカラムナリス感染症の疑いや、古い餌を食べたことによる内臓の病気の可能性が高いようです。
私がメダカを飼育し始めたばかりの頃は、「痩せ細り病」は手を尽くしても助けることができない不治の病でした。
ですが様々に飼育経験を積む中で、今では早期に発見できれば、なんとか回復させることができる場合も増えてきました。
大切なメダカ達ですから、できるだけ回復させてあげたいですよね。
もし、メダカのやせ細り病を発見したら、どのような対処や治療が適切なのでしょうか?
今回は、私が実際に治療してきた経験を中心に「痩せ細り病」の原因と治療方法・適切な飼い方ついて解説していきます。
Amazonでスポンジフィルターをお探しの方はこちら
キチンと餌を与えているのにメダカがマッチ棒のように痩せていく「痩せ細り病(やせ細り病)」とは
ここからは、痩せ細り病の原因などに付いて、具体的に解説をしていきます。
メダカが1匹だけ痩せていく病気「痩せ細り病」の原因と症状について
梅雨時期などで天気が悪い日が続くと、メダカが痩せてフラフラと泳いでいる姿を見掛けることが多くありませんか?
私は、「痩せ細り病」を梅雨や室内飼育などの日光不足の環境で見かけることが多いので、紫外線が不足して殺菌不足から病原菌が増加して、感染が広がっているのではないかなと考えています。
また、日光浴の不足でビタミンDの生成が十分に行われなかったことも原因と考えています。
その他、日光浴が不足してメダカの食欲が減った影響で、餌の食べ残しが増えて、メダカが底に沈んだ傷んだ餌を食べてしまい「重度の内臓疾患になったのでは?」というご意見も聞くことがあります。
その他にも、水槽の水流が強すぎて弱ってしまった説や、単純に餌の取り合いに負けて栄養不足になったようなケースも否定はしません。
ですが、最近まで元気だったメダカが急に痩せてしまうことを考慮すると、その可能性は低いように思います。
痩せてしまったメダカを他のメダカから隔離して、個別に餌を与えても最後まで回復しなかったり、回復しても時間が掛かる事が多いので、私は餌の不足というよりも、何かしら病的なダメージが原因のように感じています。
ですからこの病気は、古い餌を食べて内蔵の病気に掛かった可能性や、カラムナリス菌の感染症が原因の可能性と考える方が、信ぴょう性が高いのかもしれません。
・水質悪化と感染症
・日光不足によるビタミンDの生成不足
・消化不良による内臓の病気
・傷んだ餌を食べたことによる内臓疾患
・餌の取り合いに負けた
・強い水流で体力を消耗した など
以下のリンクから、食べ残した餌を増やさないための安全な餌やり方法について、ご確認いただけます。
メダカの「痩せ細り病」を見つけた時の対処と治療方法
私なりに色々と治療方法調べたのですが、記事の前半で書いた通り「痩せ細り病」は、原因も対策もはっきりしていません。
一般的なメダカの病気に感染した場合は、同じ水槽の中にいるメダカを全部「メチレンブルー」などの治療薬や「あら塩」で塩浴して治療をします。
でも「痩せ細り病」は他の病気とちょっとやり方が違うんです。
以下に一般的な病気の治療に欠かせない、薬浴と塩浴のやり方の記事を載せています。
私の経験上ですが、「痩せ細り病」に薬浴は刺激が強すぎるのか、逆に致命傷になる事が多いので、基本的に痩せ細り病に対しては”薬浴”も”塩浴”も控えています。
痩せ細り病に治療薬のメチレンブルーは効果があるの?
メチレンブルーはメダカなど観賞魚に対して、汎用的に使える抗菌剤です。
※「メチレンブルー」は病原菌の殺菌、「あら塩」は体力回復に効果があります。
Amazonでメダカの天然珠塩をお探しの方はこちら
Amazonでメチレンブルーをお探しの方はこちら
「痩せ細り病」に薬浴や塩浴は危険な可能性
「痩せ細り病」に感染した疑いがあるメダカを薬浴すると、強い水質変化に耐えられないのか、治療中に死んでしまうことが多い印象があります。
と言うよりも、私は痩せ細り病から薬浴で助かった記憶はありません。
ですから個人的には「痩せ細り病」の治療に薬浴は避ける方が賢明だと思っています。
塩浴も同様で、急激な水質変化は「痩せ細り病」で体力が落ちているメダカにとっては、致命傷になりかねませんので、ご注意ください。
メダカをグリーンウォーターの中でしっかり栄養保補給させてあげることが大切
私は「痩せ細り病」のメダカを見つけたら、温かい時期なら半日陰(一日の半分日陰の場所)で気温が安定している場所を選んで、グリーンウォーターに優しく水合わせをして引っ越ししています。
そして、しばらくの間はグリーンウォーターに含まれる「植物プランクトン」と、自然発生している「微生物」を餌に、自然回復してくれることを祈ります。
適度に濃いグリーンウォーターは、それ自体が植物プランクトンや微生物の宝庫です。
活用しないのは勿体ないですよね。
このような感じで、「痩せ細り病」に限らず元気がないメダカたちをグリーンウォーターに引っ越して回復させています。
グリーンウォーターは手作りもできますし、ホームセンターやAmazonなどの通信販売でも購入可能です。
Amazonでグリーンウォーターをお探しの方はこちら
痩せ細り病の治療中は市販の粉の餌は避けたほうが安全
私が痩せ細り病の治療中に市販の粉餌を与えない理由は、
②特に高タンパク質の餌は消化に悪く、内臓疾患が疑われるメダカには負担が大きいから
などです。
基本的に、1度痩せ細ってしまったメダカは、なかなか餌を食べません。
そのため、痩せ細り病の症状が悪化したメダカだと、市販の粉の餌を与えても、生き餌を与えても、無反応であることが多いです。
ですから、痩せ細り病の治療中は、どうしても餌の食べ残しが増えがちで、食べ残した餌を放置すると腐って水を汚す原因になり、病気が悪化する悪循環になるので、注意が必要です。
病気に上乗せして水質悪化・・・そうなると致命的ですよね。
そこで、餌の食べ残しで水質悪化の悪循環にならないように、自然にメダカの口の中に植物プランクトンや微生物などの餌が入り、時間が経っても腐ったりすることがないグリーンウォーターを、病中食として活用すると、高い治療効果が期待できます。
ですから痩せ細り病の初期治療は、粉の餌を与えないほうが賢明だと思います。
痩せ細り病の治療中は消化に良い餌を与えることが大切
「痩せ細り病」のメダカは内臓に疾患を抱えている可能性が高いと言われています。
私自身の経験でも、恐らく内臓疾患は原因の一つだと思います。
生き餌の中でも、特にオオミジンコは固い外殻があるので、内臓に疾患があるメダカには負担が大きいかもしれません。
また、ブラインシュリンプは、選別に漏れた卵の殻が混ざるリスクがあり、消化不良の面で不安材料になります。
ですから、メダカの栄養面でどうしても生き餌を使いたい場合に無難なのは、ゾウリムシやタマミジンコだと思います。
Amazonでゾウリムシをお探しの方はこちら
経験上ですが、痩せ細って食欲が落ちているメダカは、元気に泳ぎまわるミジンコを追ってくれません。
そう言った理由から、私は痩せ細り病の治療にグリーンウォーターに含まれる植物プランクトンや、自然発生の微生物を中心に活用しています。
先ほども書きましたが、弱ったメダカは餌を食べようとはしません。
ですから、自然にメダカの口に入って半ば強制的に栄養を摂取できる、ゾウリムシやグリーンウォーターが、回復用の餌として一番の選択だと思います。
冬場でグリーンウォーターが手に入いらない時期や、室内飼育のみの方でしたら微量の生クロレラやスピルリナも有効です。
クロレラより、スピルリナの方が細胞膜が壊れやすく消化に良いので、可能でしたらスピルリナをおススメします。
生クロレラも過剰になると水を汚す原因になるので、飼育水がうっすら色付く程度にとどめてください。
スピルリナは消化吸収が良いので、稚魚の餌から成魚用の回復食まで幅広くおすすめです。
Amazonでスピルリナをお探しの方はこちら
メダカの消化の良さに特化した、病気の回復期用の餌もあります。
粗タンパク質や粗脂肪など、増体させる栄養分を犠牲にして、粗繊維などの消化に良い成分を中心に作られた、消化能力が落ちているメダカに最適な餌です。
念のため一つは持っておくと安心だと思います。
メダカの舞 メンテナンスをAmazonでお探しの方はこちら
最適な痩せ細り病の治療方法は適度に水温を上げて消化吸収を高めて飼育する事
メダカは、水温が高いと消化吸収が良くなり、病気の回復を促進する効果があると言われています。
そこで、屋外では半日陰で寒暖差を抑えながらしっかり温めて、室内では熱帯魚用のヒーターで水温を27℃位に保つと治療効果が高まります。
ただし、水温を高く保つ加温飼育は水の傷みが早いので、水質悪化に注意してください。
痩せ細り病の治療で、加温飼育をする際には、水温計とヒーターがあると便利で確実です。
Amazonでヒーターをお探しの方はこちら
メダカは上見(上から見下ろす飼育)が多いので、このような浮かべる水温計があると便利です。
Amazonで浮かべる水温計をお探しの方はこちら
「痩せ細り病」の予防方法について
冒頭でも書きましたが、痩せ細り病の原因は、カラムナリス感染症や内臓疾患の可能性が高いです。
「痩せ細り病」の原因はカラムナリス感染症や内臓疾患の可能性が高いです。
ですから、痩せ細り病の主な予防方法は
1.急に大量の水換えをして、メダカにphショックや水温ショックを与えないこと
2.まめな水換えを行って水質の維持に努めること
3.餌の食べ残しの管理を徹底するの3点になります。
特に梅雨の時期は、雨の降り込みで水質ショックや水温ショックを起こしやすく、植物プランクトンの死滅で水質悪化がしやすい環境にあります。
梅雨などの大雨が降る時期には、波板などで雨除け対策をしてあげて、もし水槽に雨が降り込んだら早目の水換えを実施してください。
phや水温など、様々なメダカのショック症状の防止のために、水換え時の注水・足し水は、点滴法などを活用して、丁寧な水合わせを心掛けると安心です。
Amazonで水合わせキットをお探しの方はこちら
最後に
元気に育っていたメダカが、いきなりガリガリに痩せたらとても悲しいですし、十分に対策できず、ただ死んでいくのを見守ることはもっと辛いことです。
繰り返しになりますが、この病気は明確な原因や治療方法は確立されていません。
ですが、多くの場合、適切な水質管理と水合わせで予防できると思います。
また、発症しても時間をかけて丁寧に給餌を続けることで、回復した事例があることも事実です。
みなさまも「痩せ細り病」のメダカを見つけても諦めずに頑張ってみてください。
この記事が、みなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。