みなさん、メダカの針子の餓死防止の餌に、にゾウリムシを培養して与えている方も多いのではないでしょうか?
ゾウリムシは、培養方法も簡単だし、メダカに与えやすくて便利ですもんね。
私も、過去ゾウリムシを培養して、メダカの針子へ生き餌として与えていましたが、今は少しゾウリムの使用を控えています。
実は、メダカ飼育に便利なゾウリムシも、与えすぎるとリスクになる場合があるんです。
それに、ゾウリムシは培養方法を間違うと、培養水槽に高濃度のアンモニアが発生することがあり、与えすぎるとメダカに危険がある場合があります。
つまり、ゾウリムシは与える量や培養方法によって、メダカに有益な場合と、危険な場合があります。
でも、メダカへゾウリムシの与えすぎが危険と言われてもピンとこないですよね?
そこで今回は、適正なゾウリムシの与える量・頻度と、増やし方の注意点について解説していきたいと思います。
メダカの餓死防止の餌と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはゾウリムシですよね。
私も、2年前まではゾウリムシを愛用していました。
過去形でいっているのは、今はメインで与えていないからなんです。
実は、ゾウリムシは増やし方や、培養する際の餌の選択よって、培養する水槽にアンモニアが出ることがあります。
そして、アンモニアに気が付かずに、培養液ごとメダカにゾウリムシを与えると、メダカの水槽の中にアンモニアが増えてしまい、メダカが弱って死んでしまう原因になります。
アンモニア対策は、ゾウリムシを増やす際にアンモニアが出にくい餌を使うか、ゾウリムシの培養液をしっかりと濾してからメダカに与えると大丈夫です。
また、メダカ飼育で使いやすいからと言って、ゾウリムシを与えすぎてしまうと、逆にメダカに危険が及ぶ場合があります。
みなさんも、針子の餌にゾウリムシを与えている方が多いと思います。
そこで今回は、私が考えるゾウリムシの注意点と、安全な増やし方について、解説をさせていただきます。
メダカへゾウリムシの与え過ぎは危険ってホントですか?
Googleで検索をしていると「ゾウリムシの与えすぎはダメですか?」みたいな質問が出てきます。
モノには程度がありますが、普通にゾウリムシを与えている分には問題ないと思います。
じゃあ、なぜこんな質問が出るのかを想像してみましょう
メダカへゾウリムシを与えすぎると水槽内でゾウリムシが死んだ際に水を汚す危険がある
メダカの稚魚や針子へ生き餌を使う理由の一つに、与えすぎても食べ残しが水を汚さないといったメリットがあります。
餌の食べ残しが多くなりがちなメダカの稚魚や針子の飼育において、生きていて食べ残されても腐ることがないゾウリムシなどの生き餌は、餌やりでとても頼りになる存在です。
ですが、いくらゾウリムシが生きているメダカの餌といっても、水槽の環境変化で死滅してしまう可能性もあります。
ですから、いくらメダカへゾウリムシを与えすぎても腐らないからと安心と言っても、あまりにゾウリムシを与えすぎるのは危険です。
いくらゾウリムシがメダカに最適な生き餌と言っても、与え過ぎには注意して下さいね。
なぜゾウリムシは培養に使う餌によって培養水槽にアンモニアが発生する場合があるのでしょうか?
この質問者の方は、ゾウリムシを与えて逆に針子が死んでしまったそうです。
私はこれを聞いて、あぁアンモニアが濃かったかと感じました。
恐らくは、ゾウリムシを濾さずに培養液ごと与えた結果、針子の水槽がアンモニアで汚染されたのではないでしょうか?
そして、その汚染が原因で針子が突然死したものと予想されます。
ゾウリムシを使う場合は、ゾウリムシの培養水がメダカの水槽に入らないように、濾紙で濾すか網で掬って与える方が安全です。
以下のような選別網やハイテック茶漉し、コーヒー用のペーパーフィルターなどで、ゾウリムシを濾すことができます。
写真はミジンコを、選別網で濾して与えている様子です。
ゾウリムシの培養餌に豆乳やエビオスを使うのは危険かも?
よくゾウリムシの培養餌に使われる、豆乳やエビオス(胃薬)って有機物じゃないですか?
アンモニアは有機物が分解されたものなので、有機物を大量に入れた水槽に、アンモニアが増えるのは当然なんです。
エビオスはこのようなもので、胃薬の仲間です。
これが、エビオスで培養したゾウリムシの飼育水を、アンモニア検査薬でチェックした結果です。
アンモニアが多すぎて、検査薬の反応が完全に振り切っていますよね。
豆乳でもほぼ同じような結果が得られると思います。
これだけアンモニアに汚染された水を、ゾウリムシと一緒に針子の水槽に注いでいたと思うと怖いですよね。
絶対、ゾウリムシは濾してから与えてくださいね!
アンモニアチェックは、このような試薬でできます。
ちなみに、お茶の成分のタンニンには殺菌効果があるので、キリン生茶をゾウリムシの培養餌に使うと、他の餌に比べるてアンモニアが出にくくて安心です。
ゾウリムシの餌でキリン「生茶」圧倒的に人気ですよね。
私の経験でも、アンモニアが全く出ないわけではないですが、エビオスに比べると格段に安全です。
タンニンについては以下の記事をご参照ください。
私は針子の生き餌は栄養価が高いブラインシュリンプをおおすすめしています
ゾウリムシがお手軽で簡単ですが、ゾウリムシの成分の殆どが水分ということはご存じですか?
ゾウリムシは針子の餓死対策にはなっても、成長の面では力不足なんです。
ゾウリムシは、お腹いっぱいになるけど太りにくいんです。
そんな時におすすめな生き餌がブラインシュリンプです。
ブラインシュリンプは、熱帯魚の世界で定番の稚魚の餌で、メダカの世界でも使っていらっしゃる方は多いと思います。
品評会の動画を見ていると、会場で与えている様子が映っていることが多いです。
ブラインシュリンプの詳細は、以下の記事をご覧ください。
ブラインシュリンプを使うには、ブライシュリンプの卵と、孵化器を準備する必要があります。
私はこんな風に手作り容器で孵化させています。
作り方も使い方も簡単なので、記事を覗いてみてください。
最後に
今回は、ゾウリムシを否定したような記事になりましたが、ゾウリムシは決して悪い餌ではありません。
増やし方も与え方も簡単なので、日々お忙しいみなさまが使いやすい生き餌だと思います。
また、栄養面では他の活き餌に劣りますが、メダカの針子の餓死防止の効果は定評があります。
針子にとても有効なゾウリムシ。
使用にあたって大切なことは、増やし方と与え方です。
ゾウリムシを増やす際に油断をすると、メダカの害になる可能性が有ることをご理解いただき、その上でご使用いただくと良い結果が得られると思います。
この記事がみなさまのお役に立てると嬉しです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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私も、改良中のメダカを累代するときには、わけぷか愛用中です。
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