春が近付き日照時間が伸び始め、気温が上がってくると、じっとしていたメダカ達が元気に泳ぐ姿も見られるようになりますよね。
そんな季節になると「だんだん餌をあげた方がいいのかな?」なんて不安に思うことがありませんか?
私もメダカを飼育し始めて数年は、メダカ容器を眺めながら餌をあげたり止めたりを繰り返し、ウンウン悩んでばかりでした。
春が近付き気温が上がり始めると、そろそろメダカ達も春支度の時期。
実際、いつから給餌や水換えを開始したらいいのか悩むことも多いのではないでしょうか?
今回は、そんなメダカの春支度について私流のやり方を解説をさせていただきたいと思います。
【STEP1】日照時間が伸びてきたら春の目覚めの準備開始
私は2月の後半から3月にかけ徐々に日照時間が伸びはじめたら、新シーズンのシーズンインと考えるようにしています。
新年を迎えると徐々に日照時間は伸びていきます。
そして2月の後半~3月を迎えると、地域にもよりますが日照時間が10~11時間くらいに伸び、メダカの容器に日が当たる時間も長くなってきます。
その頃になると、水温が20℃を超えるような日も増えてきますので、メダカ達が徐々に活発に動くようになってきます。
たとえ気温が同じでも、日当たりが悪い季節と日当たりが良い季節では、その環境も雲泥の差。
車の中がポカポカしだす季節を思い出してください。
まだまだ寒い季節でも、日当たりが良い車内だけは汗ばんでしまう、そんなイメージです。
以下を参考に、水温が上がってメダカ達が活発に餌を食べ始める前は必ず水換えをしてあげてください!
【STEP2】アンモニアは水温が上がると有害化しやすいです
実は、アンモニアと言っても、水中で常に有害ではなく、NH4+(無害)とNH3(有害)の間を変異していて、水温が高くなるほどNH3(有害)の割合が増えるんです。
ですから、春に水温が上がり有害なNH3が増えだす前までに、冬の間に汚れた水を交換してあげる必要があるのです。
難しく考えなくても、水は水温が高くなるほどアンモニアの害が強まると覚えていただければ大丈夫です。
ですから、冬の間メダカが過ごしていた水だからと安心せずに、暖かくなる前に水換えをしてあげないと、メダカたちが体調を崩す原因になるかもしれません。
アンモニアの害については以下の記事をご覧ください。
水が悪くなるというのは大きく2つの意味があります。
①アンモニア・亜硝酸・硝酸塩などが増加すること
②水中の有機物が腐る(一般的に水が腐るや傷むと言われる状態)
を指しますので、この両面から水の悪化を解消する必要があります。
冬の間は水温が低く餌もあげないので、水が傷みにくくて大丈夫なんですが、春になって水温が上がり始めたら水が悪くなりやすいので注意が必要です!
水の傷みについては以下の記事をご参照ください。
有機物が腐って水が傷むとエアレーションの泡切れが悪くなるのでわかりやすいです。
【STEP3】できれば部分換水が安心です
ここは賛否あると思います。あくまで私個人のやり方とご理解ください。
水換えには、全換水・部分換水あると思いますが、私は春の最初の換水はやっても半換~2/3水程度に留めるようにしています。
11月頃、最後の換水をしてから3月初頭までの期間は約4カ月。
長い間、水換えなしで過ごしてきたメダカ達は、換水前の古い水に馴染んでいます。
それをいきなり新水(新しいカルキ抜き後の水道水)に引っ越すと、さすがに水質変化のショックが大きく、メダカが衰弱する原因になりかねません。
私は、新しい容器へメダカを古い水ごと避難させてから容器を洗います。
そして、容器に新しい水を半分、古い水を半分いれて、しばらく水を馴染ませてからメダカをいれるようにしています。
水換え作業中でも常に水温は変化していきます。
ですから、温度合わせは慎重に行ってくださいね。
水質変化のショック症状については以下の記事をご参照ください。
【STEP4】餌やりについて
元気に泳ぎ出したからって、いきなりたくさん餌をあげてはダメですよ!
無事に水換えが終わりメダカが元気に泳ぎ出したら、いよいよシーズンインといった雰囲ですよね。
でも、冬眠を終えたばかりのメダカの内臓はまだまだ準備不足です。
しばらくの間は、餌の量を少なめにしてメダカの体調が回復するのを待ってあげてください。
春先の回復期には、消化吸収重視のこのような餌が最適だと思います。
「メダカの舞メンテナンス」に限りませんが、成分の粗たんぱく質が少ない餌は、栄養価が低い代わりに消化に良いとお考え下さい。
逆に暖かくなって、早くメダカを大きく成長させたい時には、粗たんぱく質が多い栄養豊富な餌が最適なので、粗たんぱく質=悪と勘違いしないでくださいね。
暖かくなってきたら粗たんぱく質が多い「メダカの舞ブリード」が最適ですね!
最後に
今回書かせていただいたのは、あくまで私流のやり方です。
様々な方の春の目覚めのご意見を伺っていると、冬場の水がバクテリアが豊富で良い水説も、アンモニアが増えている危ない水説も両方あります。
私は、その両方の可能性がある思っていて、確かに冬越し後の水にはバクテリアが存在しています。
でも、春先からの給餌や糞に対応するにはやや不足なのかな。そう考えています。
それは、冬場の飼育環境や、春のメダカの生存数、餌のやり方などで結果は異なりますが、基本的にバクテリアは分解する有機物(糞や餌の残り=バクテリアの餌)の量を基準にしか存在できません。
そのため、餌切りをする冬場は、バクテリアの栄養分である餌の残りや糞が少なく、そういった環境ではバクテリアも栄養不足で減ってしまうからです。
これが、私流の春支度の結論です。
この記事がみなさまのお役に立てると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。