
メダカブームが始まって随分時間が経過する中で、私を含めて様々な方がメダカの販売店を始めているのではないでしょうか?
オークションでの卵の販売含めると、副業でメダカの販売をされている方って凄く多いのかもしれませんね。
今回は、オークションでの副業というよりも、実際に店頭販売をすることを念頭に、メダカ販売店開業の流れを書かせていただきたいと思います。
近年更にメダカブームが持続・拡大していく流れの中で、メダカのお店を開業したいと思う方も増えているのではないでしょうか?
ネットオークションで卵を販売する副業なども含めると、メダカでお仕事をされてる方も意外に多いかもしれませんね。
では、実際にメダカのお店を開業するために必要な準備や作業には、どのようなものがあるのでしょうか?
今回は、私が実際に体験した開業の流れを解説していきたいと思います。
【STEP1】必要な行政や税制の手続きについて
営業許可について

生き物を販売するためには、保健所で動物取扱業の許可が必要になりますが、お魚だけの限定であれば許可は不要です。
私は誤解を受けないように、趣味のハムスターなども自宅のみで飼育して一切お店に置かないようにしています。

ザリガニなど現在販売が禁止されている外来種の取り扱いは違法ですし、オリジナルの餌の販売はペットフード安全法など法規制があるので事前に確認をお願いいたします。
税法上の届け出について

店頭販売をするなら開業から1カ月以内に、税務署への開業届の提出が必要になります。
おそらくネット販売の副業でも売上20万円を超えると必要だと思いますので、後々脱税にならないようにご注意ください。
開業届の時にしか青色申告(手間がかかるけど控除が大きい申告方法)の使用を申請できないので、お店を大きく育てたい方はご注意ください。


開業届が提出できたら、原則毎年確定申告を提出する必要があります。
【STEP2】最初に揃えたもの

店舗ではありませんが、玄関先が広いお家を借りることができたので、そこでお店を始めることにしました。

ホントのホントの開業当初の写真です。
母から貰った瓶と、叔父から貰ったミックスメダカからアクアショップめだか屋SUNは始まりました。
バケツの中は、自分で川から採集してきたヌマエビです。

最初に買ったのはこれだけ

それほど資金に余裕があったわけでもないので、最初に揃えたのは”のぼり”と”桶”が3個のこれだけです。
他の記事でも書いていますが、開業当初はお店が認知されていないので多くの来店も望めません。
ですから、最初の1年間くらいは赤字の覚悟で、しっかり貯金を残すことが生き残りの秘訣です。

これは、開業から3カ月目の様子です。
最初の頃はメダカが売れる度に、桶かバケツか棚を買っていたので、利益どころか大赤字でした。
棚なども贅沢せずに中古屋さんを見て回ったり、手作りして揃えました。

看板も、中古の小さなテーブルにカッティングシートを貼って自作しています。
8月で暑かったから、日よけにタープテントを追加しました。

この写真をご覧いただくとわかりますが、最初はとてもお店と呼べる雰囲気ではありませんでした。
お客さまに伺っても、何のお店かわからず怖かったといまれることも多かったです。
当時は、全く売り上げもなくて電気代や水道代にも苦しむ日々でした。

大切なことは、それでも頑張ってやってみることなんだろうなって思います。
【STEP3】開業後の成長記録

少しでも節約するために、貰ってきた衣装ケースだって繁殖水槽に活用します。
創業年は徹底したコストカットが大切です。
会社は支払いを払えなくなったときに倒産します。
だから、何も支払いがない会社は無限に営業を継続できます。

余程資金力がある場合や、すでに大口の取引先を確保できている場合を除いては、借金や掛けでの仕入れは絶対にしないで、現金で回せる範囲で商売をする方が安全です。
大きな資本の裏付けや、しっかり貯金して開業される方は別です。
私は、本当に給料1か月分みたいな予算しかなかったので、バケツや衣装ケース、天然水サーバーの空タンク、梅酒の瓶、魚を買ったときの発泡スチロール、そのほかなんでも貰えるものは貰ってきて飼育容器に使いました。

今でも、いただいたミネラルウォーターの空き容器を、グリーンウォーター培養に活用させていただいています。


Daisoさんも確かに安いのですが、それでも気が付けば1回の買い物が5,000円越えも多くて。
やっぱり廃品を貰うことが最強です!


業者しか取引できない「モノタロウ」さんと取引できるようになると、揃えれる備品にも幅が出ます。
無事に開業出来たら契約してみてください。

「モノタロウ」さんと契約できるまで、NVボックスの購入はAmazonさんなど通販で購入できます。

無事に開業から1年でここまで来ました。
この時期も、売り上げはすべて設備投資に回していたので、お店と言ってもほぼボランティアみたいな感じでした。


写真の中の青いタライはこれです。
黒のタライもそうですが、ビニールロープの取っ手がある容器は、運ぶときに手が痛くなくて便利です。

いただいてきた人工芝の端材で、お店をDIYしてる写真です。


たくさん予算がある方や、大きな法人がやる場合は別だと思いますが、個人のちっちゃなお店はこんな感じが多いのではないでしょうか?
お金を掛けない広告戦略

お金を掛けない広告戦略としてlineにもチャレンジしました。
私は近所に手作りのビラを配ったり、店頭にのぼりを出したりするくらいで、基本はSMSを使い広告費はほぼ0円です。
厳密にはインク代や紙代くらいしか使っていません。

看板はこの通りカッティングシートを切って手作りしています。


最初は雑貨屋だった店内が、どんどんアクアショップに変わっていく様子です。



これが創業3年目の風景です。
繁殖よりも販売が主になってきたので、店頭も小さな容器をたくさん持つのをやめて、大きな販売容器メインに切り替えました。
大きな水槽を使うようになると、水替用の貯め水の確保が大変になり、当時は棚の上にタライを置いて水を貯めていました。


今は浄水器を通した水道水をパイプで引いているので、貯め水問題は解消しています。


だんだん知名度が出てきて、地元のケーブルテレビに取材をしていただいたこともあります。
私は、商売をするには特別なスキルが必要なのではなく、利益が出るまで節約してチャンスが訪れるまで生き残ることが大切なんだと思います。



毎日お世話すのもすごく大変だけど、好きだから頑張れました。


【STEP4】最新の状況

私が住んでいるのは長崎で、毎年の台風との戦いに終止符を打つべく、今年念願のテラスが完成しました。
これで台風が来た時に、慌てて遮光屋根を解体する必要がなくなりました。





お店の裏を繁殖場にして、自分で増やして原価を下げる努力は欠かせません。

最後に
前回開業の記事をより具体的にまとめましたがいかがでしたか?
繰り返しになりますが、近年のメダカ人気が追い風になるので、しっかり知名度が上がるまで営業を継続できれば、事業を軌道に乗せることが可能なはずです。
個人創業って夢の生活だから、最初っからステッカーやのぼり、Tシャツなどオリジナルで作りたくなる気持ちは理解できます。
でも、勝負の分かれ道はチャンスがくるまで生き残れるかどうかだと思います。
最初は無理をすることなくコツコツ節約しながらチャレンジされてみてはいかがでしょうか?
私からのご提案でした。


最初の記事です。
基本的な経営思想などはコチラにまとめています。