
メダカを飼育していて『良かったな~』と嬉しくなるイベントってなに?という質問に、メダカの産卵と答える方は多いのではないでしょうか?
ブドウみたいに、たくさん卵をぶら下げている雌のメダカを見ていると、なんとも言えない幸せな気持ちになりますよね。
そんなメダカたちがピタリと産卵を止めてしまう時があります。
とても不安になりますよね。
そんな時、どのように対処したら産卵を復活させることができるのでしょうか?
春になり水温が上がってくると、次々に産卵を始めるメダカたち。
毎春、産卵の始まりを眺めながら、今年というか年度の始まりを実感して気合を入れている!?私です。
みなさまのメダカの産卵は順調ですか?

私も最近まで、メダカの産卵が止まって悩むことが多かったし、今でも時折悩まされています。
メダカの飼育の楽しみが、新しい品種の作出や累代という方も多いので、産卵が止まることって大問題ですよね。

どうして産卵が止まってしまうのか?
どうしたら産卵を再開してくれるのか?
今回はそんな疑問に解説していきたいと思います。
【STEP1】メダカが産卵を始める条件と産卵が止まってしまう理由


いきなり核心からお答えしていきます。
メダカが産卵を開始する条件と言われていること

ブリーダーさんやネット記事によって若干ブレがありますので、ブレが多い事柄は私の経験を優先してお答えします。
産卵時期 4月~10月(一般的には8月いっぱいで採卵をやめる方が多いようです)
※9月以降に採卵された卵は冬を超えるサイズまで成長できないことが多いからです。
日照時間 10時間~13時間以上 推奨は13時間
水温 18℃~35℃以下 確実なのは20℃以上
メダカの産卵が止まってしまったときに考えられる理由

急に産卵が止まった時は、どんな原因が考えられるのでしょうか?
1.産卵する条件を満たさなくなった可能性
2.水質悪化(以外に多い)
3.(卵を産み続けるには)栄養不足
4.メダカの産卵周期の問題
以下は対策に近い内容です
5.雌雄の大きさに違いがありすぎる
6.雌雄の相性が悪い
7.雄雌の比はメスが多い方が産卵し易い
8.産卵床が入っていない
9.過疎飼育を心がける

産卵が止まった際に考えられそうなことは、こういった内容が多いです。
【STEP2】メダカの産卵を復活させる方法


生き物には個性があるので、絶対はありません。
ですから、私ならこのように対処するという内容をご説明させていただきます。
産卵が開始される条件項目の確認と調整

最初は、水温と日照時間の確認を確認しつつ、テストを行っていきます。
メダカは春⇒夏の季節を感じて産卵が始まる習性ですので
①少し温度を下げて再度上げる
②日照時間を短くして再度伸ばしていく
このようなことを試してみてください。

私のやり方ですが、いきなり水温を下げるとメダカが水温ショックを受けてしまうので、2日に1℃ずつ水温を落として3℃くらい下げたところから、再度ゆっくり水温を戻してみてください。
日照時間も水温のサイクルに合わせて、いったん10時間まで減らしてから13時間に戻してみてください。
水質悪化の確認と改善について

飼育水って濾過フィルターがない状態や、フィルターがあっても水が新しくてバクテリアがいない状態だと、2日間もするとすごく汚れてます。
それに、アンモニアは水温が高いほどアンモニウムイオン(NH4+)がアンモニア(NH3)に変質するので毒性が上がり、特に冬の加温飼育時は危険度が上がっています。

アンモニアに関して詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

水質悪化を軽減する目的と、『メダカは過密だと産卵をやめる傾向がある』ので、1匹3リットル以上の水量で飼育すると産卵が回復しやすいと言われています。

水質悪化の解消のためには以下の記事がお役に立てると思います。
栄養不足の解消

普通に餌をあげているだけでは、産卵するメスには不足なのかもしれません!
産卵時期の雌に雌をしっかり太らせる餌やりを、飽和給仕といいます。
端的に言えばに通常の2倍餌をあげることで、しっかりて太らせることを目的としています。

シッカリ給仕できていれば、こんな感じでふっくらと太ってきます。


餌をしっかり与えるための給餌方法は以下の記事をご参照ください。
単純に水槽にドバドバ餌を入れるだけでは、餌が残って水質悪化の原因になるので注意してください。
メダカの産卵周期の問題

メダカは1週間~10日卵を生み続け、その後1週間~2週間は休憩するサイクルで産卵を行うと言われています。
なので、突然産卵が止まっても1週間ぐらい心配せずに、しっかり餌を食べさせると同時に、しっかり休ませてあげてください。
メダカは、1週間くらい産卵をして、同様に1週間くらい産卵を休むサイクルを持っているようです。
ですから、1ペアだけで卵をとっている場合は、時折産卵が止まったとしても、それは産卵周期の中であり得ることです。
そういった休憩の期間はお母さんメダカにしっかり餌を与えながら、十分に休ませてあげてください。
相性問題・体格問題

メダカだって生き物だから雄にも雌にも少なからず好みがあります。
また、ペアのサイズが極端に違っていたり、2匹ともダルマメダカ(ショート体系)だと交尾が上手くいかないことがあります。
ダルマのペアの時には、片方を半ダルマにするなどの工夫が必要です。
産卵を促す添加剤を使用してみる

私も、どうしても産卵してくれないときに使っていて、効果を実感している商品です。
私の感想としては、これを添加しても産卵しないときって、水質悪化を見落としている時が多いですね。
水質悪化の確認については、以下の記事をご参照ください。
【STEP3】STEP2の内容を試しても卵を産み始めないとき


これだけ試しても産卵を開始しない場合は、何か大きな問題を抱えている可能性があります。
先天的な問題なら、どうしようもありませんが、何か病気や消耗が原因の場合は回復が期待できます。
メダカの治療には、大きく塩浴と薬浴があります。
治療が必要と思われる場合は、以下の記事をご参考にされてください。