せっかくロングフィンの卵を採卵したのに、全くヒレが伸びなかった、伸びてもパッとしなかった経験はありませんか?
あれこれ頑張ったのに、殆どヒレが伸びず、普通のメダカに育ったらガッカリしますよね。
私も「やっぱり〇〇メダカ直系みたいな高級メダカを種親にしないと、ヒレは伸びないのかな?」って悩んだ時期がありました。
今回は、どうしてヒレ長の子供のヒレが伸びないのか?どう育てたら綺麗にヒレが伸びるのか?について解説をさせていただきます。
最近の改良メダカは、リアルロングフィン・モルフォ・マリージュなど、様々にロングフィンの表現が進化し、今後もロングフィンの人気が高まりそうな勢いですよね?
ところで、ロングフィンのメダカを育てても、なかなか親個体のように綺麗にヒレが伸びずに、がっかりした経験はありませんか?
びっくりされるかもしれませんが、実はロングフィンのメダカのヒレの長さは、血統だけで決まるわけでなく、育て方が大きく影響を与えるんです。
今回は、そんなメダカのヒレを綺麗に伸ばす飼育方法について解説をさせていただきます。
せっかくロングフィンのメダカを飼育するなら、横見で眺める水槽にもこだわりたいですよね!
【STEP1】メダカのヒレを伸ばす要素は血統だけではありません
ご存じですか?
メダカは、血統だけでヒレが伸ばせるわけではないんです!
血統だけでは、ヒレは綺麗に伸びません。
※飼育条件が同じ場合は、血統が良いモノほど綺麗にヒレは伸びます。
結論から申し上げると、ヒレを伸ばすのに一番大切な要素は、成長期の水温と飼育密度のようです。
併せて、その他の要素についてもご紹介させていただきます。
【STEP2】メダカのヒレを伸ばすための具体的な飼育方法
ヒレを伸ばす方法はコレ!大切なのでメモしてくださいね。
①水温28℃以上で加温飼育する
②1.5cm程度まで育ったら、1匹あたり水量2リットルを目安に過疎飼育を行う
③「白」または「透明」容器を使って明るい環境で育てる
④栄養価の高い餌を少量づつ、こまめに与える
①ヒレを伸ばすにはメダカを水温28℃以上で飼育する
以前から体外光と同様に、夏場の水温が高い時期の方がヒレが伸びやすいと言われてきました。
そのため、最近まで夏場の日なたの黒容器飼育が、ヒレを伸ばす定番の育て方でした。
現在は、熱帯魚用のヒーター使用して加温する方法が、一般的になり始めています。
体外光もそうですが、最低水温が28℃を割らないように飼育すると、ヒレを伸ばす効果が高いようです。
実際に加温飼育されたメダカと、そうでないメダカの違い
下の画像は私が過去参加していた「長崎めだか橋」でご提供いただいた動画です。
同じ種親から産まれたマリアージュですが、一つ目の動画は室内で加温した個体で、二つ目の動画は屋外で育てた個体です。
しっかり加温した個体の方が、ヒレが伸びていますよね?
ただし、加温飼育は水質が悪化しやすく、病気に感染するリスクが高まります。
水質悪化対策に、以下の記事をご覧ください。
②メダカ1匹あたり水量2リットルを目安に過疎飼育を行う
魚は広い場所で育つほど、早く大きく育ちます。
私は、これが過疎飼育でヒレが良く伸びる理由だと思っています。
一般的に、魚は広い場所で育つ方が成長が速くなり、ヒレも同様に広々と育てる方が良く伸びるようです。
豆知識ですが、メダカのラメを増やすコツも、広々とストレスなく育てることです。
広々とストレスフリーに育てることが、メダカを綺麗に育てる近道かもしれませんね。
広々と飼育する代表格と言えばトロ舟ですよね。
このトロ舟は価格もお手頃なのでおすすめです。
③メダカを「白」または「透明」容器を使って明るい環境で育てる
最近、メダカの黒色の色素が発達すると、体外光の素になる虹色素胞が育ちにくいと言われています。
そこで、メダカの保護色を逆手にとって、明るい環境で飼育することで、意図的に黒色の色素を抑え込む飼育法が確立されてきました。
そして、ヒレの成長も虹色素胞との関連性が高いと考えられており、体外光と同様に「白」や「透明」容器が用いられるようになりました。
最近は、透明容器の効果が見直されているようです。
私も育てる目的に応じて、飼育容器の色を変えています。
基本的な容器の色の考え方は、以下の記事をご覧ください。
私は、種親管理と室内飼育では、定番のNVボックスの「黒」と「透明」を使用しています。
使用する容器の規格が統一されている方が、使う時も収納する時も便利ですし、何より「NVボックス」は耐久性が高いので魅力的です。
ちなみに、写真の中の深い白い容器は、Daisoさんで買った容器です。
NVボックスに比べてペナペナで弱いので、室内専用に使っています。
こちらがNVボックス13(リットル)の透明タイプです。
耐久性と安定性がダントツなので、「白」「透明」容器での飼育をご検討だったら、NVボックスの「透明」がおススメです!
④稚魚には栄養価の高い餌を少量づつこまめに与える
メダカは胃袋を持たず、人間のように食い貯めができないので、一度にたくさんの餌を与えると、餌を食べ残して水質悪化の原因になります。
そこで、食べ残しで水を汚さず確実に栄養を与える手段として、 栄養価の高い餌を少量づつ繰り返し与えることが必要になります。
私が知る限り、稚魚用の粉餌はハイグロウSSが人気のようです。
ちなみに私は、キョーリンさんの「メダカの舞ベビー」を使っています。
餌を増やすと、食べ残しが腐って水を汚すのが怖いんですよね💦
でも、キョウリンの「メダカの舞ベビー」は、どれだけ眺めていても沈まず、ずっと水面に浮いていてくれるので、余っても回収しやすく安心です。
余ったらスポイトで軽く吸ったらOKですもんね!
私のおススメの稚魚用餌です。
粉餌だけでなく、ミジンコなど活き餌を併用すると、より効果的な給餌が実現できます。
毎日ブラインシュリンプを沸かすことが苦でない方は、ブラインシュリンプを与える方が圧倒的に成長が速く歩留まり(生存確率)も高くなります。
ブラインを沸かすのもそれほど難しくないので、私は最近ブラインシュリンプばかりです!
ミジンコはこんな感じで培養しています。
【STEP3】ヒレを伸ばす飼育方法も体外光の伸ばし方と同じ?
様々な方のお話を伺ったり、ブログを拝見して情報を得ていますが、ヒレを伸ばす飼育法と体外光を伸ばす飼育法は、ほぼ同じ内容のようです。
実際に私も試していますが、しっかり効果を実感できています。
ラメの増やし方(遺伝的に持っているラメを減らさない飼育法)も、ストレスを与えず広々と育てる事と言われています。
そう言った意味で、ラメを増やす育て方も上記②も共通だと思います。
【STEP4】柄物メダカとの育て方の相違
三色メダカなど柄を楽しむ、いわゆる「柄物タイプ」のメダカは、24℃以下の低温(低温でもないですが・・・)で育てると色が揚がると言われています。
そのため、三色ロングフィンメダカを綺麗に育てるためには①~④の育て方でヒレを伸ばしてから、低温・黒容器で柄を出す飼育を段階的に併用する必要があります。
私もチャレンジしていますが、はっきり言って職人技です!
【STEP5】ロングフィンタイプのメダカの難しさ
ご存じだと思いますが、一般的にロングフィンのメダカは病気にかかりやすいです。
これまで累代を重ねているので、血統的な弱さもあるかもしれません。
ブリーダーさんも、強い個体を産み出すために苦心を重ねていらっしゃると思いますが、どうしても改良が進んだメダカは、原種に比べると弱くなりがちです。
また、ヒレを伸ばすために加温を行いますが、水温が上がるとアンモニアが悪さをしやすいので注意が必要です。
その他、ヒレに網で掬った際の擦れ傷が付くと、その傷が「尾ぐされ病」や「水カビ病」の原因になります。
選別の時に作った擦れ傷に「水カビ菌」や「カラムナリス菌」が付くと病気に感染します。
ですから、ロングフィンを飼育するなら「プロテクトX」などの粘膜保護剤で傷をケアすると安心です。
以下のリンクから「プロテクトX」の詳細をご確認ください。
ロングフィンメダカを飼育するなら、ろ過フィルターにもこだわりたいですよね。
テトラの「VAX60」は、シャワーパイプからの優しい水流で、水流が苦手なメダカにも安心して使用できます。
大型の外部フィルターをお探しなら、「VAX60」がおススメです。
私は「水ごとネット」を使用して、メダカの体やヒレに擦れ傷を付けないようにしています。
「水ごとネット」を使用すると、水ごとメダカを掬うことができるので、網に直接ヒレなどが触れることがなく安心です。
ロングフィンの病気予防アイテムとしておススメの一本です。
私は、可能な限り「水ごとネット」を使って、擦れ傷を付けないようにしています。
可能な限りというのは、「水ごとネット」は構造上、水の抵抗が大きいので、元気なメダカを追うと正直言って追い付けません。
どうしても、キャッチできないときは、諦めて普通の選別網を使かうこともあります。
最後に
マリアージュキッシングワイドフィンを見られた方は、メダカが熱帯魚の「グッピー」や「ベタ」のように、華やかに進化していく未来を想像されたのではないでしょうか?
毎年と言わず、半年ごとに新しいタイプが登場するメダカ達。
来年には本当に「ベタ」のようなメダカが出ているかもしれませんね。
その時のために、ここでヒレ長の育て方をマスターしておくと安心です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
メダカの色揚げはこちらをご覧ください。
必要な情報はすべて網羅できていると思います。
最後に郷土に貢献したいので、ドラマ「ばらかもん」の舞台にもなっていて、現在私が居住している五島列島の特産品「2種類」をご紹介させてください。
五島純粋つばき油
「つばき油」は昔から「緑の黒髪」を産む整髪料と言われていて、毛髪に素晴らしい栄養を与えて「切れ毛」「枝毛」「フケかゆみを」防ぐ効果があると言われています。
私の愛用品です。是非お試しください!
五島うどん
「五島うどん」は讃岐うどんや稲庭うどんと並び日本三大うどんの一つに数えられており、真珠のような白さと細いながらにもっちりとした独特のコシと喉ごしの良さが魅力です。
是非ご賞味ください!